君にみえるもの [４]

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六｢あー！！もう限界っす！！｣



解剖室に大きな声が響き､両班の動きが一旦泊まる｡



六｢こんなの､1人で間に合うわけないじゃないですか!!｣


貴｢そうだよね...ごめん(笑)｣




⋆ ･⋆ ･⋆ ･⋆


今日のところはどうにか終わらせて
解剖台を洗っていると所長が部屋に入ってきた｡




神｢新しい人が決まるまで
解剖の受け入れを減らしましょう。｣




近くの医大に割り振ったり何だりで
受け入れを減らす事になったのはいいんだが...




神｢中堂さんは三澄班のサポート｣

中｢は？｣




その言葉に解剖室にいた人が一斉に
所長の方へ目を向ける｡




神｢1つのご遺体に､法医解剖医が2人...
いや､君塚さんもいるから3人か｡

そっちの方が時間の短縮になるでしょ｡｣


中｢いや､変わりはしませんよ｡
それにAとなら解剖医2人なんだから｣

貴｢それだと久部くんが大変でしょ｣

ミ｢私も賛成です｡｣


ミコトのその言葉に夕子は不満げに顔を歪めている｡



神｢では､第一執刀医を三澄さんで2人体制！｣


中｢俺は賛成だなんて言ってない｣


貴｢中堂さんに選択件はないと思います(笑)
あと､ちょこちょこ私入れ忘れるの止めて下さい｡｣


神｢君塚さんは､全面サポート役で！｣


中｢クソ...なんで辞めたんだ坂本は！｣



その言葉に中堂さん以外の全員が目を合わせた。




⋆ ･⋆ ･⋆ ･⋆





次の解剖までは時間があるので
楽しい楽しい三澄班でお昼タイム


...のはずなのだが


夕｢なんでって自業自得じゃん｣


ミ｢解剖の目標件数割っちゃうかもね〜｣



UDIラボの施設は元々国立の研究所になるはずだったが...



夕｢今はいつ沈んでもおかしくない
泥舟に乗ってたんだよね〜(笑)｣


貴｢他の人が出来ないことやってるんだから
存続させないとね〜｣


ミ｢そしていつかはUDIラボを全国にね！｣


夕｢中堂さんが居る限り無理！｣


貴｢それは言えてる(笑)｣


夕｢仕事は出来ても､スタッフに逃げられてちゃさ〜
本当に仕事とAにしか興味ないよね｡｣


夕子の言葉に食べていたものが喉につまり
むせるとミコトが背中をポンポンと叩いて
落ち着かせてくれる｡


ふいに立ち上がった久部くんが思い出したように
私達に視線を向ける｡


六｢でも中堂さんって意外と愛社精神ありますよね
“絶対にUDIラボを辞めない”って｣


それは愛社精神なんかでは無いことは知っている｡
隣にいるミコトもきっとそう｡

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