あなたに甘い仕返しを２【WEST】

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『…きゅんきゅん？』









｢キュンキュン。｣








『キュ、キュンキュン？』








｢せや、キュンキュン｣











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………きゅんきゅんねぇ









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『はまちゃん』







｢なんや？｣









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『申し訳ないけれどもそれも無理です』









｢えぇ！何でや！｣









何でって、









そりゃあ私の普段の生活を見ていればわかるでしょうが。









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朝起きて、





ため息吐きながら身支度して、





満員電車に揺られながら通勤して、





上司にやいやい言われながら仕事して、





また電車に揺られて、





疲れて帰ってきたら、





御褒美に枝豆とビールを飲む。





そんな毎日の繰り返しですわ









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『ほら、キュンキュンのキュの字もない生活でしょ？』








｢おぉ……それは確かにキュの字もないなぁ…｣









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『そうなんですよ。



キュンキュンからかけ離れた生活をしている私には

人様をキュンキュンさせるスキルなんてないんですよ。』









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女としては少々情けないが








そんなスキルを持っていたところで
使う機会なんてないし


必要性を感じたことがなかったから





私のキュンキュンスキルのレベルは

ほぼ０に等しい

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