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そしてなんということか。
あれからちょくちょく一緒に登下校する仲に進展した。
え?急展開すぎるって?
……それは私も思う。だけど降谷零は私と1秒でも早く仲良くなる為に、ガンダムを猛勉強してまで知識を同レベルまで上げてきたのだ。
もちろん私にとってガンダムを語れる相手が増えたのは嬉しいし、共有の話が出来て楽しかった。
だから、何故そこまでして私と仲良くしたいのか謎だという不信感と、揺るがぬ強い信念と徹底ぶりに心底感心した私は、降谷零という男にいつの間にか興味を抱くようになった
なんだかんだで数ヶ月。
高校生になってから初めての席替えで、まさかの降谷零と窓側の後ろで前後になった。
わたしが前で、降谷零が後ろ。
「佐藤と席が近くなるの初めてだな」
「そもそもクラス一緒になった事ないもんね…」
「…嬉しすぎる…」
「え、なんで?」
「…なんでも。」
先程からずーっと口元を手で隠す降谷
そんな降谷はさて置き、今日はヒロとガンダムOOの映画を見に行く約束があるのだ!
以前から楽しみにしていただけあって胸が膨らむ思いだ。
「今日、ヒロとどこかに行くんだって?」
「うん!映画を見に行ってくる!」
「……へぇ。」
それでですね
たいていヒロと出掛けるとなると
この男降谷零は必ず
ついて来るのだ。
だったら最初から誘おうよとヒロに提案したのだが、面白いからいいって拒否された。こういうところでSっ気出ちゃうんだよねぇヒロは…
降谷零と過ごす時間が増えたおかげでだいぶ慣れた私は完全に心を開いていた
だから油断したのだ
「降谷くん、?」
それはとある放課後
先生に雑務を頼まれた後教室に戻ると、窓側の1番後ろの席に誰かがうつ伏せになって寝ていた
日が沈んできていて少し赤みがかった空
そして、風に少し揺れる金髪
「こんな所で寝たら体痛めちゃうよ…?」
私の席、つまり降谷の前の席に座って声を掛けるも応答がない
仕方なく髪に触れ、つついて起こそうとした
すると
「……A…?」
「は、はいっ…!?」
いきなり起き上がって、驚きのあまり声が変になった
名前を呼ばれて数十秒
降谷の青くて綺麗な瞳に吸い込まれそうになる
「どどど。どうしたの…?」
何かあった?と尋ねるも頭を振るばかり
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ちゅんちゅん丸(プロフ) - 和美/美香さん» 佐藤さん幸せになれるといいですなぁ…… (2018年11月2日 21時) (レス) id: 9003ee59c3 (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - そうですね。やっぱり辛いですね。 (2018年10月22日 16時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
ちゅんちゅん丸(プロフ) - 茜さん» なんとも嬉しいコメントありがとうございます!!!少しずつ更新頑張りますね! (2018年10月17日 15時) (レス) id: 9003ee59c3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅんちゅん丸(プロフ) - 和美/美香さん» 過去と今じゃ全然環境が違いますしね……(´ω` (2018年10月17日 15時) (レス) id: 9003ee59c3 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 切ないっ…こんなに心締め付けられる小説は初めてです。夢主ちゃんの気持ちに入り込んでしまって泣きました。とても面白いです!更新楽しみにしてます! (2018年10月15日 18時) (レス) id: 40d28784a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅんちゅん丸 | 作成日時:2018年7月7日 20時