35.白色のシャープペンシル ページ35
「ほんとに心配したんだからね！」
『ごめんごめん』
昨日帰った後に部屋に置いてあったスマホを見たらゆあからの連絡がすごい溜まっていた。日付が変わっても返信が来ないから心配していたらしい。
「もう…まあ無事だったなら良いよ」
『ごめんね』
遊びのお誘いが来てたのに返信出来ず心配までかけてしまった事に申し訳なさを感じる。また今度にと遊びの約束をすると彼女は嬉しそうに「許す！」と言って笑った。
「じゃあどこ行く？どうせなら目一杯遊びたいよね！」
『そうだね、じゃあ』
テーマパークにでも行こうかと言いかけた所で後ろから誰かに手を引かれる。
「あっあの雛元、さん！」
振り向いてみると私の手を掴んでいるのはクラスメイトの男子だった。名前は、確か…
「田中くん？」
そうだ！田中君だ！
『どうしたの？』
「あ、えっとその、これ、」
そう言いながら彼が取り出したのは白色の私が愛用しているシャーペン。何故彼がこれを、と顔を覗くとなんだか慌てた様子で「お、落としてたから！」と一方的に押し付けられて田中君は走り去っていった。
お礼言いそびれちゃった。でもこれずっと朝から探してたから見つかってよかった。届けてくれた田中くんに感謝しないと。
『…ゆあ？』
「あっごめん」
もう見えなくなった彼の背中を眺めるかのように立ち尽くしているゆあに声をかけると何故か申し訳なさそうな顔をして謝られた。
「それより！どこ行くかって話！」
『あぁ、えっとね、テーマパークなんてどう？』
「良い！賛成！」
『じゃあ今度2人でテーマパーク行こっか！』
やったあ！と体で喜びを表す彼女。まだ日付すら決めていないのにもう何を着ようかなどを考え始めていた。
36.勘違いされた→←34.お泊まり会みたいな可愛いもんじゃない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 942人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
へぽ - 遅れましたが、完結おめでうごさいます！ (2023年4月26日 2時) (
レス) @page44 id: a13e5d0e47 (このIDを非表示/違反報告)
突然すみませんね、 - 完結おめでとうございます！この話学パロですよ。タグ変える事おすすめします、 (2023年3月22日 21時) (レス) id: 4475659f7a (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 完結おめでとうございます！夢主ちゃんがカッコ良すぎて泣きました 素晴らしい作品をありがとうございました！ (2023年1月16日 21時) (レス) @page44 id: c719696936 (このIDを非表示/違反報告)
りぃる(プロフ) - 完結おめでとうございます！最高でした！2周目読んできます！ (2023年1月16日 19時) (レス) @page44 id: 8b044b97dc (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - 完結おめでとうございます！！正直この後の皆が気になるところですがそれにしても私の心はこのお話で満たされました！！ありがとうございました！ (2023年1月15日 12時) (レス) @page44 id: d286af4d42 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆーり | 作成日時：2023年1月3日 23時
