34.お泊まり会みたいな可愛いもんじゃない ページ34
マンちゃんにドライヤーで髪の毛を乾かしてもらい、その上ヘアオイルまで貸してもらったので有難くそのヘアオイルを髪の毛に塗らせてもらう。
『ねえ、さっきなんか言った？』
ドライヤーの途中でマンちゃんが何か言ったような気がしたがその声はドライヤーの音でかき消されて聞こえなかった。
気になったので振り向いて聞き返すとマンちゃんはなんだかきょとんと驚いたような顔をしてこちらを向いた。
os「聞こえてなかったんやね」
するとマンちゃんの腕が私の方へ伸びてきて、眩しいライトが視界を上から下にぐるっと回った。
景色は一転し、目の前にはマンちゃんが。そこで私はやっと彼に押し倒されたことに気づく。
os「Aちゃん危機感無さすぎひん？自分がどこにおるか分かってる？」
グッと掴まれた手首に力が込められる。
『マンちゃんはそんなことしないでしょ？』
os「俺やって男なんよ。男はみんな狼なんやで」
『違うそうじゃなくて、マンちゃんは頭が良いからそんなことしたらどうなるか分かってるでしょ？』
恐らく私たちは二度と言葉を交わすことは無くなるだろう。それはマンちゃんも分かっているはず。私だって誰の家にでもついて行くような馬鹿な女じゃない。
os「…そか。でも危機感無いのはほんまやからな」
どこか嬉しそうに笑った彼は私の上に乗っていた体を起こし、ついでに私の体も起こしてくれた。
良かった、あのまま乗られていたら股間蹴りあげるところだった。
「せや！昨日新しいゲーム貸してもらったから一緒にやろ？」
『やる！』
こう見えてもゲームは得意な方だ。
マンちゃんをとことん負かせて泣かしてやろう。
と最初は意気込んでいたが思ったよりもマンちゃんが強すぎて逆にこっちがコテンパンにされたのでそのまま不貞腐れてこの日は寝た。
朝起きて窓の外を覗いてみると既に雨は止んでいた。
すぐに身支度を整え、何時間か前に起きていたであろうマンちゃんに泊まらせてくれたお礼を言ってそのまま家を出た。
見送りの際にまたおいでと言われたが多分もう来ないと思う。多分。
――
「…家に傘があるから泊まらんでも帰れるのに最後まで気づかんかったな」
自分のスマホを確認するとそこにはゆあちゃんから「"Aちゃんどこにいるか分かりますか？"」という一通のメールが。
そしてその下には「"ごめんな、分からへん"」という自分の嘘の返信。
「はは、あの子随分と愛されとるなぁ」
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へぽ - 遅れましたが、完結おめでうごさいます！ (2023年4月26日 2時) (
レス) @page44 id: a13e5d0e47 (このIDを非表示/違反報告)
突然すみませんね、 - 完結おめでとうございます！この話学パロですよ。タグ変える事おすすめします、 (2023年3月22日 21時) (レス) id: 4475659f7a (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 完結おめでとうございます！夢主ちゃんがカッコ良すぎて泣きました 素晴らしい作品をありがとうございました！ (2023年1月16日 21時) (レス) @page44 id: c719696936 (このIDを非表示/違反報告)
りぃる(プロフ) - 完結おめでとうございます！最高でした！2周目読んできます！ (2023年1月16日 19時) (レス) @page44 id: 8b044b97dc (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - 完結おめでとうございます！！正直この後の皆が気になるところですがそれにしても私の心はこのお話で満たされました！！ありがとうございました！ (2023年1月15日 12時) (レス) @page44 id: d286af4d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーり | 作成日時：2023年1月3日 23時
