初恋は叶わないらしい (ページ6)

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悩みは1人でページ6

1人になってしまった私は2階に上がった。

2階は広い一部屋で、階段を上るとすぐにその部屋の引き戸がある。

ここのお家に泊まる時はいつも私たちの家族がこの部屋で寝る。

1階より暑くてクーラーをつけると、ぶぉーと鳴きながら動き出す。

今日はいっぱい崇裕くんと喋れたな、と思いながらしげからのメッセージを思い出す。

“絶対しげくんAのこと好きやで”

“返信次第でしげくんの行動変わってくるやろなぁ”

しげがそんな訳ない。

ただの仲良い男友達。

きっとしげはただ単に人の恋バナを楽しみたいだけ。

しかも返信次第で行動変わるってどういうこと？

おるって言うたらどうすんの？

おらんって言うたらどう変わるん？

恋は崇裕くんの1度だけしかしたことない私には全然分からんかった。

結局諦めて、他の友達から来てたメッセージを一気に返信する。

残った1件はまた明日に返信することにした。

．

しばらくすると、とんとんと階段を上がってくる音がした。

｢ほれ、A風呂入ってき｣

｢あ、うん｣

まだ髪が濡れた崇裕くんがドアから顔を覗かせる。

私と入れ替わるように崇裕くんは部屋に入っていった。