初恋は叶わないらしい (ページ18)

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3人でページ18

あのお盆から1ヶ月後くらい経った。

今週の金曜日空いてるか?

あ、望からのお誘いや。
めずらしいな。お義姉ちゃんおらんのかな。

空いてるけどなんで?

崇兄と呑むんやけどAも来るかなって

崇裕くんか……

いつもなら食い付いてるはずやけど、今回はやっぱり乗り気じゃない。

あと話したいことあるし

家泊めたるからさ

お義姉ちゃんは?

女子会で旅行に行くんやと((泣

俺も寂しいし来て

少し考えてから分かった、とだけ返事をし携帯を切る。

あのお祭りの帰り、崇裕くんは優しさなのか、単に気付いてないのか、特に何も気にせず当たり障りのない会話をして帰った。

次の日の朝にもう家に帰る予定やった私たち家族を、崇裕くんはまた会おなとお見送りしてくれた。

連絡も交換したしなって笑顔を作ってくれたけど、特に会話はしてない。

家に帰ったあと、
“しげくんに返事したん？”っていう茶化した文だけが届いてて、
“返したで”と返信をすると、親指を立ててウインクしてる馬のスタンプが送られてきた、たったその1回だけやった。

思わずなんじゃそれ、と声をもらしたのを覚えてる。

せっかく吹っ切れたと思ったのになぁ。

会ってしまったらまた気持ちが膨らみそうで怖かった。

そんなことばかり考えて過ごした4日間はあっという間だった。