2個目の約束 ページ11
よしゃ布団敷くで、って言うから敷布団に手をかけると
｢あ、パジャマとか着替えておいで。俺敷いとくわ｣
と声をかけてくれる崇裕くんのお言葉に甘えて1階に降りる。
支度が終わって再び2階に上がると、
敷布団が2枚引っ付いて敷かれていた。
私はこんなにドキドキしてるのに
きっと崇裕くんは子供にしか見てへんのやろなぁってちょっとだけ悲しくなる。
｢ごめん！枕とタオルケット出しとってくれへん？俺も着替えてくるわ｣
了解、とだけ返事をすると｢ほな頼むわ｣って階段を降りていった。
言われた通り、枕とタオルケットを出した。
少しすると階段を上る音。
寝よか、なんて優しく微笑む崇裕くんにまたドキドキしてしまう。
そんなドキドキを他所に、崇裕くんは消すで？と電気をパチパチと暗くしていった。
｢なぁAはちょっと電気つけとく派？完全に暗くする派？｣
｢んー…どっちでもいい派｣
｢じゃあ暗くするな｣
うん、おやすみと眠くないながらに言うと、おやすみって優しい声で返ってきた。
目をつぶっても落ち着かへん私は何回も寝返りを打った。
｢A寝られへんの｣
心做しかいつもより低い声で声を掛けてくれる。
｢うん｣
｢じゃあ明日朝からドライブ連れてったるからはよ寝｣
｢え？｣
｢ドライブって言うてもあっこのショッピングモールやけどな｣
｢いいん？｣
｢ええよ。お昼食わしたるわ｣
｢ほんまに？｣
｢ほんまや。明日は1日中一緒に遊ぼな｣
｢うん、ありがとう！｣
｢ほな分かったらもう寝。明日んために体力貯めとき｣
｢ありがとう、おやすみ｣
また崇裕くんから優しい｢おやすみ｣が返ってきた。
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作者名：ころ | 作成日時：2020年8月8日 23時
