6話 ページ8
不死川は胡蝶から投げ掛けられた質問に答えず、無言で地面を見た
それを肯定ととったのか、胡蝶は目をほそめ、続きを話した。
「三つ目。癒未さんは柱に愛されなかった逆恨みからAさんが刺したって言ってたんですよ。
まず、Aさんは愛されなかったとは思えません。
Aさんの周りには、自然と皆が集まってきましたよね。
Aさんはとても話やすく、一緒にいて心地よいですもの。
何より、彼女を愛していた人は沢山居ます。
ねえ、不死川さん」
胡蝶は手を胸に当て、不死川を見た。
不死川は唖然としている。
自分の知らぬ所で、愛する者が負ったであろう傷を察してしまった。
そんな事実は不死川をさらに震えさせた
彼は右手を強く握った
「...この事実から、癒未さんの「Aさんに刺された。」と言うのは嘘です。
私達は癒未さんに1つ。嘘をつかれました
もしかしたら、癒未さんの嘘は1つでは無いかと」
胡蝶はゆっくりと、不死川を下手に刺激しないように話した。
不死川は黙って胡蝶に背中を向けた。
胡蝶が不思議そうに声をかけようとすると何も答えずに何処かへ消えてしまった
「...Aさん、ごめんなさい。私には、貴女を止める事が出来ません。」
胡蝶は勿論、反対をした。何度も、柱にこの話をした。
だが胡蝶の声は、圧倒的な他の柱の声に揉み消される
「...ですが、どうか私に貴女を救わせてください」
胡蝶は屋敷を見つめ、「卯月」の標識に触れる
しばらく見ていた胡蝶だが、すぐに不死川と同じ方向へ歩き始めた
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「大変!大変!ねえ、皆!!実弥が!」
その頃、癒未はあの巾着袋を握りしめ、集まっている柱たちに話しかけた
「おいおい、そんなに派手に走ったら転ぶぞ?」
「...宇髄さん...!!」
宇髄が走ってきた癒未に向かって指差した
しばらく惚けた顔をした癒未はわざとらしく「いけない!」と声をあげた
「不死川がどうした」
いつのまにか癒未の後ろにいた伊黒は見慣れた巾着袋があることに気付いた
「ねえ、大変なの、この巾着袋に入ってる硝子で...
Aがまた実弥を刺そうとしてたの」
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おもち - 面白過ぎる…!! (2021年9月22日 20時) (レス) @page24 id: fc046bdd74 (このIDを非表示/違反報告)
狼犬 - 更新、頑張ってください!!応援しいます!面白かったです (2021年1月3日 12時) (レス) id: 9d56067a81 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ - 物語が面白くて更新が待ち遠しく感じます。応援してます! (2020年5月29日 4時) (レス) id: 448852077c (このIDを非表示/違反報告)
てふ。 - すごく面白いです!更新楽しみにしてます。頑張ってください (2020年5月15日 14時) (レス) id: 3b6a04b6eb (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 癒未が自分の行いを反省して改心してほしいと思います。夢主柱達に謝ってほしいです。悪女側にも事情があるのかなと思うなんて甘い考えかも知れませんが改心してくれたらいいなぁと思います。長文失礼しました。 (2020年5月5日 10時) (レス) id: 87339a530e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゅーめい x他1人 | 作成日時:2019年10月14日 9時