3つ駄菓子に追加があるとするならば ページ49
大学はなかなか今までの学校と違って、混乱することもあって大変だった。
一人暮らしも然り。
とても忙しかった。
祖父母の家へはとても帰れそうになかった。
大学性格のなかで一番の衝撃といえば、ちょっと軽い気持ちで出した小説が賞を取って、本として世の中に出てしまったことだった。
まあ、これがなければ私は小説家にはならなかっただろうと思う。
大学を卒業して少し経ったある日、夏の終わりだった。
祖父が亡くなったと聞いたのは。
もちろん私は葬式に参加した。
母もいた。
その数ヶ月後、祖父の後を追うように祖母も他界した。
その衝撃はなかなか忘れられない。
私は、一人暮らししていたアパートを退居し、祖父母の家に代わりに住むことにした。
母方の親族からは何の異議も唱えられなかった。
小説ならどこでも書ける。
大丈夫だと私は自分に言い聞かせた。
そして約1年後、私はAくんと再び会うことができた。どれだけ歓喜に打ち震えたか。
Aくんは覚えているのだろうか。
いや。覚えていないだろう。
あの日の楽しかった思い出を覚えているのは私だけだ。
プルルルル
「もしもし」
『川谷先生! ___のドラマ化、ドラマ化が、決まりました!』
電話がなって、とってみると、担当さんからだった。
「そうなんですか」
『はい! あ、スミマセン…興奮したまま電話掛けちゃって…後詳細はメールで送ります。では』
「はい。よろしくお願いします」
電話を切り、目線を下にやる。
そこには、赤面しながら成人となったAくんが私に大人しく押し倒されていた。
終わり ログインすれば
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壱(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます(*^^*) (2019年11月2日 22時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 主人公の言葉に凄い笑いました笑笑 (2019年10月27日 8時) (レス) id: 92785b223f (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 壱さん» 一人でテンション上がりまくってました!あと15ってショタじゃない気してきました... (2019年7月29日 11時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - アリアさん» 気づいてしまいましたか…!(嬉)主人公がひっそりいました。 (2019年7月28日 19時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 今気づいたけど設定2に[先輩を攻略するのは難しい]メンバーがいる!今ごろ気づいた! (2019年7月27日 10時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひぃ | 作成日時:2019年2月25日 21時