駄菓子が１つ ページ1
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中学三年生になっての夏休み。
僕は、受験生だというのに、一日目からだらけていた。
部活も幽霊部員と化しているため、行っても無駄。勉強のやる気も起きない。
暑い。
「Aー！ おばあちゃんち行くけど、どうする？ 」
母さんが腰に手を当て、寝転んでいる僕の側に立ってそう言った。
僕は、母さんの顔、ではなくゲーム機に目を向けながら言う。
「おばさん一人でいってらっしゃーい。」
「お・ば・さ・ん？ 」
母さんの低く唸るような声が聞こえた。
これ、怒ってる。
「…お母さん…」
「一人は嫌なの！ ほら、早く準備して！ おばあちゃんちに泊まるんだから」
僕に行かないという選択肢は最初からなかった。理不尽だ。
しかも泊まるときた。ばあちゃんちに行ったら、僕がゲームできないの知ってて言ってるな?このババア…
ゲーム機の電源を落とし、のそのそと準備をする。
「宿題持ってっていい？ 」
「いいけど、するの？ 」
「知らね。」
いつまでもやらない宿題達を鞄につめるだけつめこんだ。
荷物をまとめ終わって、車に乗り込んだ。
「…？ おばさんの荷物は？ 」
「ママは仕事がまだ入ってるから。少しの間Aとおばあちゃんだけだけど、寂しくて泣かないでね？ 」
アクセルを踏みながら、母さんが言う。ばあちゃんちに行くのは元々僕一人だったとか、騙された…
「泣くわけ」
「小さい頃ママいなくて泣いてたくせに。」
「黙れババア」
一時間ほど走り続け、車に酔って気持ち悪くなってきた頃。
船着き場に着いた。
「はい。船賃。」
「え、一人で乗るの」
「中学三年生なんだから乗れるでしょ? 」
母さんにお金をもらって、荷物を持って、すでに来ていた船へ向かう。
僕の祖母は、島に住んでいるから船に乗らないと行けない。
僕は船が苦手だ。酔うから。
だからばあちゃんちには、あまり行きたくない。ばあちゃんは好きだけど。
「はぁ……」
ひとつため息をついて、船に乗った。
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壱(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます(*^^*) (2019年11月2日 22時) (
レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 主人公の言葉に凄い笑いました笑笑 (2019年10月27日 8時) (レス) id: 92785b223f (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 壱さん» 一人でテンション上がりまくってました!あと15ってショタじゃない気してきました... (2019年7月29日 11時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - アリアさん» 気づいてしまいましたか…！(嬉)主人公がひっそりいました。 (2019年7月28日 19時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 今気づいたけど設定2に[先輩を攻略するのは難しい]メンバーがいる!今ごろ気づいた! (2019年7月27日 10時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひぃ | 作成日時：2019年2月25日 21時
