俺は完全にハメられた【TH】 (ページ5)

今日:5 hit、昨日:15 hit、合計:74,590 hit

5 TH ページ5

.

「は？今日の新入生歓迎って××がゲストで来んの？」
「俺もさっき聞いたんですけど。やばい、2ヶ月も会ってなかったから緊張してきた」

2ヶ月って最近じゃねえのか…

うちの学校ってバカみたいに金あるから、イベント毎に気合い入れまくってすぐ有名人とか呼ぶんだよ。俺の年は確かアイドルだった気がする。

でも今年のジョングクの年は××だって。
この前騒いでたクラスの女子とか前から情報仕入れてたみたいで、やばい！しぬ！とかもう興奮しすぎて笑った。

「こんなに早く生で見れると思ってなかったわ」
「テヒョンさんラッキーじゃん」

校長の歓迎のお言葉とか、生活指導の学生の在り方とか。クソほどどうでもよかったけど
××がこのあとでライブするって分かってる奴らはワクワクしてしゃあなかった。

.
.

「あー、では。新入生歓迎の今年のゲストをご紹介します！××の皆さんでーす！」

ぎゃあああああああ

「えー、××です！この度は新入生の皆さん、おめでとうございます。新しい門出に俺たちから歌を届けますんで、どうぞ名前だけでも覚えていって下さい…はは」

登場の時の歓声から、リーダーが挨拶とバンドマンのお決まりのセリフなんか言って曲が始まった。

生で聞く××はそりゃもう良かった。良かったとかしか言いよう無かった。
女子もすげえんだよ、掛け声とか。スローガンにうちわ持ってるヤツもいたし。

.
.

3曲目が終わった。

「っ…はあ、えっと。ベースのAです。最後の曲になるんですけど…みんな学校生活楽しんで」

そうして最後の曲が始まった。

いや、Aが喋った。マジで生きてた。
普通に喋る声ってこんな感じなんだって思った。高すぎず低すぎない落ち着いた声。

俺はもう喋ったことに感動して心の中でスタンディングオベーションだった訳で、めっちゃ興奮してる自分に笑える。