秘匿のオフィスラブ【JM】 (ページ11)

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『おかえりなさい』

家に帰ってから夕飯の支度をして、
少ししてからガチャとドアの開く音がすると、私はパタパタと子供のように玄関へ迎えに行く。

「ただいま。いい匂いするね、お腹すいたなぁ」

早く食べたい、とジミンの口元が緩んだ表情につられて、私の顔も綻んでしまう。

鞄を受け取ると、2人でリビングへと向かって、

『あ、ジミン、私営業部に異動が決まって、』

ジミンは背中を向けてスーツを脱いでいる最中だったけど、
そんな私の言葉に反応してすぐに私に顔を向けると、
ジミンは少し目を大きくさせていた。

「えっ、それ、Aが入るの？」

『え、それって？』

「結構大事な顧客担当してるとこに欠員が出て、すぐ補充されたって話は聞いてたけど、」

『えっ、あ、そうなの､？！』

専務の方まで話が行くほど、大事な相手？！
うそ、わたし、、テヒョンさんと明日…

「んー…そっか、」

その補充っていうのが私だと知ってか、ジミンはちょっと難しそうな顔してて。

私じゃやっぱり経験不足だよね。
お相手は大手企業ってことだし…

『…なんかすごく緊張してきたけど、ちゃんとスムーズに商談進むように頑張るから！』

「あははっ、心配しなくていいよ。Aなら大丈夫。」

難しそうな顔とは一転して、
頭を傾けるようにして笑うジミンに安堵して。

よしよし、と頭をふわふわと撫でてくれるから、私はさらに安心して、頑張ろうって思える。