出来損ない 一人ぼっちの暗闇行きEnd ページ46
「……ごめん、家に帰るかは、……考えさせて……。」
チョロ松「ぇ……、A兄さん、!!」
おそ松「チョロ松!!!」
チョロ松「っ……ぇ?」
おそ松「……わかった、沢山考えろよ、A兄さん。……俺達、ずっと待ってるから…。行くぞお前ら、」
カラ松「ちょ、おそ松、!!?」
おそ松「考えたいって言ってんだから考えさせてやろうぜ、……一人にしてあげよう、俺らがいたら考えるもんも考えれねぇだろ……。」
おそ松はギリッと手を強く握り病室を出ていった。
後ろ髪を引かれるようにカラ松が出ていった。
歯ぎしりをしてチョロ松が出ていった。
チッ、と舌打ちをして一松が出ていった。
悲しい笑顔を浮かべて十四松が出ていった。
少し怒った顔でトド松が出ていった。
あぁ……なんだ。
やっぱりあいつらはただ……自分が許されたいが為に謝りに来てたんだな。
やっぱり、あぁ、やっぱりそうだったんだ……。
自分の罪が少しでも軽くしたいが為に、一生ずるずる背負わない為に…、謝りに来てただけなんだ。
「…もう終わりにしよう、ね?クロ…」
僕はベットから出てフラフラと窓に向かう。
ぐしゃぐしゃと綺麗な花を踏みつけながら足を進める。
もういい、もういい……、期待した僕が馬鹿だった。
あいつらを信用した僕がアホだった。
楽しい人生がこれからあると思ってた僕が糞だった。
窓枠に手をかけ身を乗り出す。
「…あー……、来世来世。」
地面に頭をぶつける寸前、病院から出てくる六つ子と…目があった気がした。
暗い…、真っ暗だな…
「クロ…?クロ〜。」
どこにいるの?クロ…、僕の唯一の味方、僕の友達。
「クロ?」
ぐちゃぐちゃと赤黒い地面を踏んでぽつんと落ちてる白いものに向かって走る。
そこにあったのは、僕と同じ入院服と白色粉が山になってあった。
この服、まだ少し暖かい…?
クロが来ていたものと、似ている気が…、いや、そっくりだ。
「まさか…クロ?」
いや、…いやいや、そんなわけない。
クロなわけ無い、どこかで僕を待ってるはず。
「クロ?クロ〜、隠れてないで、出てこいよ?」
ぐちゅぐちゅ、ぐにゅぐにゅ、したものを踏み越えて真っ暗闇をひたすら進む。
クロの名を呼びながら、クロと姿を探しながら。
灰をも踏みつけて進んでいく。
自ら死んだものは永遠の暗闇を一人で彷徨う。
その土地に住む土地神に許されるまでこの場所からは永久に出れないという…。
背後から、灰から声が聞こえた。
「バイバイ、unsuccessful」
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八咫烏 - クロくんが好きすぎるめっちゃ優しいしすごい面白かったです! (5月14日 20時) (レス) @page48 id: d39c5b74a0 (このIDを非表示/違反報告)
偽名(プロフ) - あ、人格くんちゃちゃいい子じゃないか…?えぇ展開が楽しみすぎて説明が、何年経っておられるか見てませんでしたが、、、更新待ってます。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2021年8月29日 4時) (レス) id: 2612ac3b18 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジゼリー/ミカン(プロフ) - え、もうめっちゃ胸に刺さりました…!続き気になります……!!!自分のペースで更新頑張ってください!!応援してます! (2021年8月26日 2時) (レス) id: d255e0b4e1 (このIDを非表示/違反報告)
ホウ - 頑張ってください!応援してます! (2021年1月14日 18時) (レス) id: 8dd7cdb4bf (このIDを非表示/違反報告)
うりょ - んぐぅぅぅぅぅうううううううううううううううううううううううううううううう続きが気になるぅうううううううううううううううううううううううううううううう。(( (2020年5月1日 10時) (レス) id: 21c35aca73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yuumasa | 作成日時:2019年5月24日 17時