Lie.

ep20. ページ20

朝


スーツに着替え、ジミンくんが起きる前に家を出た。


怖くて、ジミンくんと朝会う気にならなかった。


1時間半も早くオフィスに着く。


そこにはもちろん誰もいない。


スーツにタートルネックを合わせる私。

　
首は、とてもじゃないほどに赤く腫れ上がり、


誰にも見せられない状況になっていた。


昨日のジミンくんは、悪魔だった。


机に鏡を立て、首の傷痕を見る。


昨日の事は夢じゃないと思い知らされ、


現実なんだって。


そう思うと涙が溢れ、朝から1人オフィスで泣いた。









「A、、？」






声が聞こえた


こんな早くに、誰か出勤？


慌てて後ろを振り向いた





「テヒョン？！？」




そこには、こないだ以来のテヒョンがいた


こんな偶然あるのかと、


また夢なのではないかと思ってしまうほどの偶然



TH「どうしたの！？その傷！なんで泣いてる？なんかあった？」


テヒョンは私に駆け寄り、


しゃがみこんで、私を下から心配そうな顔で見つめる


「あ、おはよう！なんでこんなに早いの？」


TH「会議資料終わってなくて、早く来た。て、なんでAはこんな早く出勤？」


「私は、、なんか早く来たい気分で！」


とりあえず隠そうと平然を装ってみたけど


TH「旦那となんかあった？」


やはり、長く相談してきた彼にはお見通しだった。


TH「首、どうしたんだよ。もしかしてなんかやられた？」



もう、返す言葉が見つからなくて







「助けて」



出た言葉が助けてだった。



そこから涙が止まらなくて


私はテヒョンに昨日の出来事を全部話した。









TH「ごめん、俺のせいだ」


「何言ってるの、テヒョンは関係なくて」


TH「昨日、会ったんだ、旦那に」


「、え？」


もう何がなんだか分からなくて、


朝から頭が混乱状態だった。

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