561話 ページ2
陽月side
そもそも、個性を知られていないヒーローはいない
常にある程度の手札を知られた状態、というのが前提にある
その状態でいかにヴィランを圧倒するか、場に適応するか、攻略していくか、さらに手札を潜めるか…
それができてこそ、一流なのだろうよ
相変わらず相澤先生は先を見据えているね
私達のことを正しく信頼した上で
嬉しいことだ
ならその期待に応えないといけないなぁ
ま、最初から期待に応えない選択肢はないんだけど
さぁて、見せつけてやるとするか
君らに抜刀する価値などないということをね
《ＳＴＡＲＴ！！》
ダッ！
その合図とともに、周りにいた他校生徒が一斉に私に向かってきた
やれやれ、意図が明け透けなのよ
もっと策を練って、相手の実力と自分の実力との差を見定めないと
ﾄﾝ――――…
ある程度彼らを引き付けたところで、呼吸を用いてその場を瞬時に離れ、高い所に立ち見下ろす
そんな程度で私を捕まえられるわけないのに…全く
『悪いけど、とっとと終わらせるよ』ｽｯ
両手を構えると、手のひらに目が現れ瞼を開く
眼球には全方向を示す矢印が浮かび上がっている
君ら程度に構ってやる理由もないんでね、これで落としてやるよ
『【紅潔の矢】』ﾊﾟﾁﾝｯ
両手の瞼が閉じると、先ほどまで私がいた場所に集まっている他校の生徒達――――の、持っているボールに矢印が幾つも振れていた
血鬼術はね、伝え聞いたものが殆んどなのもあって、正確な再現が少々難しい
鍛え、極めることで、その血鬼術の本来の形を捉えられるんだ
だからこれまでこの【紅潔の矢】は他の人達にも見えてしまっていた
でも、今は違う。血鬼術の本来の形を、捉えたからね
私にだけ見えている紅の矢印
矢印でボールを全て導き、渦を生み出し、全員を不可視の紅い竜巻の中に巻き込んでターゲットを狙う
自分も、他人も、抗うことのできない渦に巻き上げられ、何もできぬままに落ちてしまえ
ｽﾞｱｱｱｱｱｱ！！
『【血鬼術―――紅嵐の渦】』
「うわああああああ！？」
「何これ！？何これ！！？体が言うこと聞かない！！」
「今【個性】使うな！！全員巻き込まれるぞお！！」
ええっと………ざっと200人ってとこかな
周りにいた奴らも適当に巻き込んだからまあまあ多いね
全員のターゲットの発光を確認してから【個性】を解除した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 345人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あかね - すみませんが、文ストの世界でのことを書いてもらうって可能ですか！？ (3月29日 10時) (
レス) id: ff7b5ca53a (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 零月さん» 返事遅くなりました。よろしくお願いします(@￣□￣@;)！！ (3月19日 9時) (レス) id: 7980a35b29 (このIDを非表示/違反報告)
零月(プロフ) - ふみさん» わぁめっちゃ見たいそれ← 書きます(即答) (3月5日 17時) (レス) id: 16284ecfae (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - いつも楽しく読んでます。あの、なんやかんや(ご都合血鬼術)あってFateのオベロンと高杉晋作と古代王達(できれば千里眼トリオ)と陽月ちゃんとの絡みが見たいです!書いてほしいです (3月5日 15時) (レス) id: 6a76373744 (このIDを非表示/違反報告)
３ - あのぅ……紅蓮ちゃんの文スト世界にいた頃を書いて頂きたいです！ (2月21日 22時) (レス) id: e5dd671507 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
