420話 ページ24
陽月side
『まぁ、私がヒーローを目指す理由なんてそんなもの。ただ……』
洸汰「ただ……？」
『ただ、例えヒーローでもヴィランでも、私は皆を救けたい。それだけは、絶対に変わらない』
それだけは、絶対に揺らがせない
日輪であっても、月輪であっても
光源は、同じだから
私そのものは、揺らぐことはないから
洸汰「なら、その為に死ぬの？」
…本当、的確だねぇ
『私ね、自己犠牲の精神は素敵だと思うけど、好きじゃないんだ
だって、そのせいで洸汰君みたいな子を生んでしまうでしょう？』
馬鹿みたい
“守る”命には、自分も含まれてるのに
自分を救えない奴が、他人を救うなんて無理な話だ
大体、いつからお前たちは「ヒーロー」になった？
ヒーロー以前に、一人の人間なのを忘れてないかね
…………まぁそれでも、命を捨てる他無い場面は、存在するけどね
きっとそのときになれば、私は躊躇いなく冬の役割を果たしてまた独り遺される道を選ぶだろう
けど、私は今度こそ春を彼らと迎えたい。暁の光を眺めたい
そうやって、私は生き足掻いているんだ
だから、限界を超えてでも生きる道を探すさ
『残される人の事を考えろって話よねぇ』
洸汰「全くだ」
かつて、彼らを残して、冬に遺ってしまった者として
『けれど生きていかないといけない。人生なんて、残酷なものだ
長く短い生の中で、生きる意味を必死に探す
見つかる筈も無いのに
それでも探し求めて、“自分だけの答え”を見付ける』
今度こそ、強欲に共に春を求めるんだ
『必死に足掻いて生きる癖に、死ぬときは本当にアッサリ死ぬ。優しい人ほど、簡単に死ぬ。不公平だよね
そうやって生きて、“命”という“生き方”を知る』
洸汰「命を…？」
『そう。君のお母さんの命。お父さんの命。その意味を、君もいつか分かる時がくる
それはこの後すぐかも知れないし死ぬ間際かも知れない
けれどいつか絶対にわかる。“その時”に、唐突に理解するんだ
それまでは嫌いで良いし、その後も嫌いで良い
ただ、それを否定するだけはしてはいけない。良いね？』
目を会わせ、言い聞かせるように語る
厳しい冬を越してこそ、春は訪れる
洸汰「…良く分からない」
『良いさ、分からなくて。勝手に分かるようになるんだから。身を委ねてれば良い』ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ
人は、わかるように出来てるんだから
それが何時かは、神様次第だけどね
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仙花(プロフ) - 陽月ちゃん基準が…とっても面白いです！大変かとは思いますが無理をなさらぬ程度に頑張って下さい！ (2021年3月14日 14時) (
レス) id: 12da834449 (このIDを非表示/違反報告)
レイかっこよすぎ(プロフ) - 更新まだか？まだか？と、毎日楽しみにしています。これからも無理せず、更新していってください_(._.)_ (2021年2月1日 21時) (レス) id: c5dbc3e23a (このIDを非表示/違反報告)
ちかぱ - 更新待ってました!これからも楽しみにしています！ (2021年1月22日 1時) (レス) id: cdb9a35a2d (このIDを非表示/違反報告)
風人雷震 - ステイン……私と代われ！！陽月ちゃんの飯、私も食べたい！！(血涙 (2021年1月16日 19時) (レス) id: dfce7e3248 (このIDを非表示/違反報告)
碧蝶(プロフ) - 更新待ってました！！！これからも応援してます！ (2021年1月10日 10時) (レス) id: 81ff28993c (このIDを非表示/違反報告)
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