No.8 ページ9
あ「ただいま・・・。」
金「あ、おかえり。」
研くんが優しい笑顔で待っていてくれた。
あ「寝てなかったの?」
金「うん。何か、眠れなくて・・・。昼間に寝てたからかな?」
あ「そう。・・・そのコーヒー、美味しそうだね。」
金「じゃあ、Aくんがお風呂に入ってるとき準備しておくよ。」
あ「ああ、ありがと。」
ー風呂場ー
あ「ふぅ〜・・・。」
極楽・・・。
体は丁寧に洗ったから、血の臭いはもうしないだろう。
俺は体を温め、風呂場をあとにした。
風呂から上がり、ノースリーブ姿で髪をタオルでグシャグシャしているAくんに、僕は声をかける。
金「どう、気持ちよかった?」
あ「ああ、広くて快適だ。」
金「ちょうどコーヒー出来たから、どうぞ。」
あ「ありがとう。・・・・・・うん、まずまず。」
金「ご、ごめん・・・。」
あ「いいよ、別に。だって、明日からあんていくで修行、するんでしょ?」
金「しゅ、修行!?」
僕はおもわず声をあげてしまった。
あ「そう、客の接待から調理まで出来るようにしないとね。」
金「そ、そうなんだ・・・。」
あ「あんていくは肉を提供してもらう代価として、あんていくで働くんだ。ま、結構楽しいよ?客とかと軽い会話とかできるし。」
金「へー・・・え、Aくんもあんていくで働いてるの!?」
あ「まあ。平日(放課後)と土曜日の午前中ね。まあ、部活のある日はほとんど出来ないんだけど。」
金「で、でもAくん、さっき人間喰べてた・・・。」
あ「あーそれね。俺、芳村さんに引き取られたから強制的なんだよ。だし、2階を貸してもらって住んでたからね。」
金「引き取られた・・・。」
Aくんの瞳が一瞬ギラついたのを、僕は見逃さなかった。
あ「ああ。そう、俺の父親が喰種で、産んだばかりで弱ってた母親を喰って母親は死亡。父親もその話を打ち明けてくれて、俺が怒りのあまり殺した。」
金「親を・・・殺した・・・!?」
あ「憎かったからやっただけ。喰種の奴等ならよくある話。・・・もう、寝よう。」
金「そ、そうだよね!明日も学校だもんね。」
僕は慌ててベッドに入る。
Aくんもベッドに入る。
あ「ね。」
金「な、何?」
あ「俺のこと、嫌いにならないでね。」
そういったAくんの声色は低く冷たかった。
僕は、何故か答えられなかった。
____Aくんの殺気を感じたから。
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サクサク(プロフ) - 梨桜さん» おお、お願いします!是非是非!! (2015年3月30日 12時) (レス) id: c4801f3c30 (このIDを非表示/違反報告)
梨桜 - 友達募集中やったらなりませんか?イメ画書けたら書きますので……(=´∀`)人(´∀`=) (2015年3月30日 12時) (レス) id: 28d8ee59da (このIDを非表示/違反報告)
サクサク(プロフ) - 日本茶さん» うん、頑張る!待っててよ!! (2014年11月20日 18時) (レス) id: 76d34f6bf8 (このIDを非表示/違反報告)
日本茶 - 受験大変だと思うけど、頑張ってな! (2014年11月19日 22時) (レス) id: 05d2f106a2 (このIDを非表示/違反報告)
日本茶 - 夢主かっこいーわ!続き待ってまーす! (2014年11月19日 22時) (レス) id: 05d2f106a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サクサク | 作者ホームページ:
作成日時:2014年7月26日 11時