＃００３ ページ5
あ「(結局こうなるわけか………)」
建物の壁にピタリとくっつきながら、Aは心の中でそう呟く。
最初からAを利用しようとしていた「枢軸」は、Aが喉から手が出るほど欲しい情報を持ちかけた。
あ「(クソ………断れる訳が無いと知っていて持ちかけたのだと思うと腹が立ってしょうがない)」
そして此処はイギリス。真逆ドイツから出るとは聞いてもいなかったAは、煮えたぎる腸を必死に抑えていたのだった。
あ「(貰った見取図だと、この時間帯が警備が最も手薄になる時間………そして、この下水道を通っていけば、金庫室に辿り着ける)」
Aは軽快な足運びで下水道に繋がる柵を飛び越える。
匂いは少し辛いが、水の中に入らなければ大丈夫だと判断し、足音をたてず歩いていった。
そして曲がり角に差し掛かった時だった。
あ「(此処を右折して、上へと繋がるパイプを登れば………((ｶﾁｯ
銃の安全装置が外れる音と、後頭部に当たる塊にAは息を呑む。
「手を上げてくれないかい？」
あ「………」
明るい声に言われた通り、Aは両手を上げる。
「Great! 従順でホッとしたよ」
あ「………んな訳あるかッ！！」
Aは一瞬後頭部から銃口が離れたのを見計らって、蹴りをかました。
その蹴りは銃に見事に当たり、手元から落ちる。
「Wow!! 野蛮だね！」
あ「黙れッ！！」
すぐさま蹴りをかまし、腹に直撃するが男はニヤリと笑う。
「君、もう少し筋肉付けた方がいいんじゃないかい？「枢軸」のreaderみたいにさ」
あ「ッ………！(お前がイカレてるだけだよッ………！！)」
「そして、本物の蹴りは………こうさッ！！」
あ「！！」
男は笑いながら身構えたAの手を弾き、横腹から思いっきり蹴り上げる。
あ「かはッ………！！？」
詰まった息を吐き出し、地で悶絶するAに男は上から見下ろす。
「折角だからオレ達の所に招待してあげるぞ！」
あ「要らないお世話だッ………！！」
「そう遠慮するなよ〜………ハンバーガーご馳走してあげるからさ！」
ニコリと笑った男が視界に映ったのが最後だった。腹部に鈍い痛みが走った後、Aは意識を手放した。
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ゼロゼロ - 応援してます。頑張ってください。 (2016年8月29日 16時) (
レス) id: c700e275a5 (このIDを非表示/違反報告)
サクサク(プロフ) - 毬さん» ありがとうございます (2016年8月27日 13時) (レス) id: 858cceefae (このIDを非表示/違反報告)
毬 - この話めっちゃ面白いです！更新頑張ってくださいq(^-^q) (2016年8月27日 12時) (レス) id: 3c74548f33 (このIDを非表示/違反報告)
サクサク(プロフ) - ☆お願いします (2016年8月16日 9時) (レス) id: 858cceefae (このIDを非表示/違反報告)
三日月ＬＯＶＥ☆(プロフ) - おぉーサクサク！！ヘタリア知ってたんだ！！銃器なんて佐疫くんみたいだなぁ。カッコいいよ。＼(^o^)／ (2016年8月9日 17時) (レス) id: 3cc3673b86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクサク | 作者ホームページ：
作成日時：2016年8月9日 17時
