【弱虫ペダル】今泉の妹は天才ロードレーサー

１９レース ページ24

ー今泉sideー

来い。

早く来い。



・・・あいつのペダリングのヒミツは、体重をのせた踏み込みでおなければダンシングでもない。


さっき抜く時確認した。


あいつの上り方は＿＿＿＿＿ペダルのハイケイデンスクライム！！


かつてツール・ド・フランスで前代未到の７連覇を達成したランス・アームストロングが毎分１３０回転という驚異的なこの走法でヒルクライムを制し、アシストからエースへとのし上がった。



だが、それはプロレーサーの話。


経験を積み、練習わ重ねた者の結果だ。




・・・あいつは経験も練習も全然のドシロート。


今「早く来い。」


それでどこまで登れる力があるのか・・・、見極めてやるぜ。

ー小野田sideー

小「はっ、はっ、はっ、はっ・・・。」


違う・・・！！さっきまでと違ってツラくない！！

これなら追いついて・・・、勝って・・・、部員を増やせるかも。


ー小野田side endー

小「今泉くん！！」

今「来たな、ドシロート。」



追いついた・・・！！


なんてハイケイデンスなの・・・！？



もしかしたら・・・、行けるかも・・・！？


けど、相手は経験者。



そして馬鹿兄は全国大会準優勝。



素人なんかに負けるはずが・・・ない。


今「ほう、サドル変えてもらったようだな。なかなかスムーズなペダリングだな。」


って、喋ってる余裕はねぇーか。


ムリもねぇー。



ついて来てるだけたいしたもんだ。


今「もういいぜ。」



シロートにしてはよくやった。



ガキン、ジャ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ッ！！


あ「スピードを上げた！！」




小「はぁっ、はぁっ・・・。」

あ「メガネくん！？」

今「(・・・な！？待て・・・なぜついて来る！？)」







小「こ、こげばこぐほど進むのって・・・、楽しいですね！！」

あ「ははっ・・・。」

寒「Aちゃん・・・！？」

あ「いや、馬鹿らしくて・・・。」


ホントに馬鹿らしい。



あの子を見ていると、昔の自分のように見えてくる・・・。








＿＿＿＿＿諦めない自分が。

２０レース→←１８レース

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す