サインしてくれ ページ4
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テーブルを囲み向かい合って座る2人の男
テーブルには1枚の紙
その紙の内容を読んだ目の前にいる男は絶望し
顔を青ざめさせ手に持っていたペンを
手から床に落とす。
「って、ことで兄ちゃんここにサインしてくれ」
「こんなサイン出来るわけないだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「えぇ...」
こんな面倒くさいことになった理由はただ一つ
社長の提案のせいだった。
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「あー、、寮生活、ですか」
デビューすると言われた日から数日後、
俺はまた社長に呼び出され話をされていた。
平然としている俺だが、
そんな話は初めて聞かされた。
いきなりそんなことを言う社長は
悪びれている様子もない。
「そうだよ
事務所と寮は距離が近いし、
Aくんと同じアイドルがいるからね。
でも、まだAくんは未成年だから保護者のサインが必要なんだ」
「俺の親、いま北海道ですぐにサイン出来ないんですけど...」
「それは困ったね...」
俺と社長が悩んでいたら狙っていたのか万理さんがいきなり社長室に入ってきた
「Aくんのお兄さんにサインしてもらえばいいんじゃないですか?」
「あー...」
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という経緯だ。
簡単にサインしてもらえるとは最初から考えていなかったのでこうなることは十分予想していた
俺の兄は重度のブラコンだからだ。
兄は昔からよくモテた
彼女は1人や2人じゃなく10人、11人とたくさんいた。
どれも相手から告白されたのにも関わらず
振るのもいつも相手からだった
彼女との学校の登下校中、一緒に昼ごはんを食べてる時、それにデートの途中にも俺の話しかしなかったそうだ。
いや、ばかだろ。
「僕は!!!!!!!!Aと離れたくない!!!!!!男だらけの寮なんてむさくるしいだけだよ!!!!!!!」
「兄ちゃんとの生活もむさくるしいだけだよ...」
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そぬん - すごい面白い、、、。続きが気になります!これからもお体に気をつけて更新頑張ってください! (2020年5月31日 21時) (レス) id: 19aa650d6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あふ | 作成日時:2019年3月25日 22時