In combat/開眼 11.K ページ44
「ふぅ……」
視界が、思考が、神経がクリアになっていく気がした。
体がアツくて、衝動を抑えられることは出来ない。
もう一度周りを見渡す。
よく見ればもうナニかが解けかけているのか、スローモーションに周りが動き始めた。
静寂が、少しずつ音を生み出し
温度が、少しずつ命を刻む。
時間の支配まではいかなくとも、一時的に操作する。
それが多分俺の力?とかって。はは。そんなカッコイイやつじゃないか。
まあいいわ。
今はそんなの、どうでもいい。
光を助ける。ただそれだけ。
絶対に死なせない。
誰も、死ぬなんてことあっちゃいけないんだよ。
全員……涼介も連れて、早くここから出て行くんだ。
邪魔は、させない。
「ま、俺はヤベェかもしれねーけど」
ふっと笑えない冗談を浮かべて、それでも行く足を止めようとはしない。
そして効果が切れ、再びスローに動き出す時間。
今の光景に情けない顔してるそいつへ通り過ぎざまにひとつ伝言を。
賢くて、頼もしいそいつに、伊野尾に意識を向けて、ポンっと肩を叩いてやる。
すればこの動き始めた時間に伊野尾が入り込んだ。
「っ………ぇ…?」
理解出来ていないまま混乱の表情で俺へ視線を向ける。目が合った時、どこか嫌な予感を感じ取った伊野尾は青ざめた顔を歪めた。
おーい。お前まで泣くなよ。
「やぶ…」
「あとは、頼んだぞ。伊野尾。」
「待ってやぶ、待っ__」
【タイムスタート】
カチ……
時間が、始まる。
「光ッ!!!」
襲いかかる鵺の猛攻。
けれど俺の手はもう光の目の前で。
ギリギリだけど。いける。
目の端で合った気がした男。驚愕した顔のまま理解出来ていないその姿にざまぁみろと笑ってやった。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←In combat/開眼 薮宏太、覚醒 10.K
294人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あやりょ 。(プロフ) - ゆい花さん» 本当に長い期間更新を空けてしまってすいません(T_T)優しいお言葉本当に嬉しいです!ありがとうございます!ゆっくりですが、今後もよろしくお願いします<(_ _)> (2019年2月27日 20時) (レス) id: 3f72280c96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい花(プロフ) - 久しぶりの更新で嬉しいです!これからもあやりよ。さんのペースで頑張ってください。応援しています(o^^o) (2019年2月26日 20時) (レス) id: c6ccc5474f (このIDを非表示/違反報告)
きき - はい(((o(*゚▽゚*)o)))頑張ってください応援してます(^O^) (2017年10月24日 10時) (レス) id: b5dd81d92a (このIDを非表示/違反報告)
あやりょ 。(プロフ) - ききさん» ききさん、コメントありがとうございます!随分とお待たせしてすいませんm(_ _)m更新、頑張りますね!! (2017年10月23日 2時) (レス) id: b331d663ec (このIDを非表示/違反報告)
きき - 更新されるのをずっと待ってます(*^▽^*)お願いしますm(_ _)m (2017年10月22日 12時) (レス) id: b5dd81d92a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あやりょ 。 | 作者ホームページ:http://antyan
作成日時:2017年9月1日 16時