In combat/開眼 5.H ページ38
「危ないッッッ！！！！！」
「っ？！」
裕翔が目を閉じて数分間。
俺はただ必死に鵺の動きを食い止めていた。
避けるにも攻撃するにも既に俺は相当な体力を消耗していてやっとの思いで放ったそれは運良くも一匹の鵺の腹に直撃させ、瀕死状態まで追い詰めた。
それなのに。
【ギェェエエエエッッ！！！！】
瀕死の鵺にトドメを刺そうとした俺へ襲いかかるもう一匹の鵺。
「ちっ、！死角だった…！」
散々使い古した思考は徐々に集中力を落とし、散乱していたらしい。
背後の鵺の動きは伊野ちゃんの声で気付いたものの、問題の体は消耗に悲鳴を上げて動きそうになかった。
どうするっ！
見た限り死にはしない威力だけどこのまま攻撃を喰らったら流石にもう立ち上がれねぇぞ…！
1秒も余裕が無い緊迫状態に訪れた再びの死。
先程と違うのは生死の恐怖より打開策を練る思考が上回っている所くらいだろうか。
ああ、クソ。
ここまで、なのか……
【ギェャヤァアアアアア！！！！】
「光くんを喰おうなんて、いい度胸じゃん。」
「……ぇ、」
低い、威圧的な声が緊迫する空間へ静かに響き渡る。
それと同時に姿を現した裕翔は冷たい瞳を水色に輝かせ、鵺の背後を取った。
「はぁああああああッッ……！！！」
ズチュッ…！！
【ギヤヤアアアアアーー……ッ！！！！】
雄叫びを上げた裕翔の手から浮かんだ弓の様な形をしたそれが背後を取られた鵺の頭へと突き刺さる。
それと同時に衝撃を喰らった鵺はその場へ倒れ込み、ジダバタと悲鳴と共に暴れ始めた。
「裕、翔……っ」
「はあ、はぁ……、間一髪…ってとこ、かな？(笑)」
先程鵺に見せた冷たい瞳は俺を見つけた瞬間に消え、いつもの柔らかな眼差しへと変わる。
一体……何が起こった？
裕翔は…鵺に今何を……
「裕翔…ッ？お前、」
「はあっ、光くん、っ…は、これで俺も、戦える。」
「っ、」
少し嬉しそうに微笑んだ裕翔に思わず息を詰まらせる。
それから未だ暴れ回る鵺へと目線を移せば、魔訶不思議な光景が映された。
頭に打たれた1本の矢。
それはついさっき裕翔から放たれたもので、透き通る水色をしている。
けれどその鋭い矢が刺さった鵺の患部からは血すら流れておらず、白眼を剥き出しにして暴れる程のダメージのあるものとは思えなかった。
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あやりょ 。(プロフ) - ゆい花さん» 本当に長い期間更新を空けてしまってすいません(T_T)優しいお言葉本当に嬉しいです！ありがとうございます！ゆっくりですが、今後もよろしくお願いします<(_ _)> (2019年2月27日 20時) (
レス) id: 3f72280c96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい花(プロフ) - 久しぶりの更新で嬉しいです！これからもあやりよ。さんのペースで頑張ってください。応援しています(o^^o) (2019年2月26日 20時) (レス) id: c6ccc5474f (このIDを非表示/違反報告)
きき - はい(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))頑張ってください応援してます(^O^) (2017年10月24日 10時) (レス) id: b5dd81d92a (このIDを非表示/違反報告)
あやりょ 。(プロフ) - ききさん» ききさん、コメントありがとうございます！随分とお待たせしてすいませんm(_ _)m更新、頑張りますね！！ (2017年10月23日 2時) (レス) id: b331d663ec (このIDを非表示/違反報告)
きき - 更新されるのをずっと待ってます(*^▽^*)お願いしますm(_ _)m (2017年10月22日 12時) (レス) id: b5dd81d92a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやりょ ｡
| 作者ホームページ：http://antyan
作成日時：2017年9月1日 16時
