和サイド ページ28
ガラス1枚挟んだ向こう側は、サイレント映画のようだった。
気づけば、見入っていた。
息を止めて、事の成り行きを見守っていた。
突然取り乱した翔くんを抱きしめたAは
その重みにバランスを崩しそうになったものの、
眠ったのか意識を失ったのかは定かではないけれど目を閉じた翔くんをベッドに寝かせ、
心配そうに見つめてから僕たちのほうに戻ってきた。
智「・・・翔くん、大丈夫？」
あ「んーーー、、、大丈夫、とは言いがたいかな・・・」
医「でも、櫻井さんが何かをはっきり認識したのは、
ここに来てからは初めのことですから、大きな進歩ですよ。
とりあえず、Aさんの包帯、取り替えましょうか(苦笑)」
あ「すいません。本当にありがとうございました。」
医「だって、あの調子じゃ、ダメって言っても行ってたでしょう？(苦笑)」
和「うん。
ぜっっったい行ってたでしょうね(笑)」
雅「まあまあ、結果オーライだよ！」
潤「そんなこと言ってたら、Aが調子乗るだろ。
まじで心臓に悪いからやめてくれよー」
あ「ごめんって。
誠心誠意、努力する」
和「全くもって、信頼できませんね」
あ「ひどいなー」
智「でも、俺もそう思う」
雅「でも、大ちゃんも一緒に応援してたじゃん(笑)」
潤「そうだよ」
智「それとこれは別。」
潤「意味わかんねー」
楽しそうにしゃべってる。
ただそれだけの光景。
翔くんが、こういう光景に入る日が来るのは、いつになるのだろう・・・
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作者名：12345 | 作成日時：2018年6月4日 22時
