あなたには私がいる (ページ18)

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翔サイドページ18

そこからはあっというまだった。

Aちゃんに手をひかれて、事務所の一室に入る。

そこに居たのは、お父さんだった。

お父さんの一挙一動も、

お父さんの口から発せられる言葉も何一つ、

理解できなくて、、、、、

ただわかるのは、

僕ノセイデマタ人ガ一人死ヌ

ということだけだ。

お父さんのこめかみに拳銃が当たる。

すべてがスローに感じるけれど、

僕の体は何一つ反応できない。

誰かの叫ぶ声が聞こえるような気がする。

そのとき、僕の横から、何かが飛び出して、お父さんのほうに飛んでいく。

死神さん、お父さんのこめかみを撃ちぬく前に僕の心臓を握りつぶして。

あなたが目指す的はそっちじゃない。

どうか僕の罪を僕の血で洗い流して。

そんな僕の願いを無視してお父さんのほうに飛んでいく死神は、
フードをかぶり鎌を持ったおどろおどろしいものではなく、
額に汗を光らせていて、あまりに美しすぎた。

その輝きは、僕の罪を照らし出すのだろう。

それが僕の目に映った最後のものだった。

ドアから大量の人がなだれ込んでくる。

誰かが僕の肩を抱き、何かを言ってるような・・・・・・・・・・・・・・