五夜 ページ5
「おまえらこんな時間まで学校いたのか」
レジ奥でタバコをふかして呆れたように言うのは烏養さん
それ食ったら早く帰れよ、という言葉に返事をしつつ
ふとその後ろに目を向ければ花瓶に挿してある紫色の花
見たところ枯れかけているようだけど
あれは、
『藤の花・・・？』
そう言った瞬間、ぞくりと何かを感じた
禍々しい、なにか
喉の奥が痺れる感覚
たらり、冷や汗が頬を伝って床に落ちた
＿＿＿＿＿私が�爛愁讚瓩鯡椹襪燃稜Г靴燭里汎瓜�に体が勝手に動く
「ヒヒッ、人間ダァ・・・」
『影山・・・！！！！！』
多分、誰もその声を聞くまでソレの存在に気づいていなかったと思う
全員目を見開いて硬直していた
入口にいて襲われかけている影山でさえも、きっと何が起こっているかなんて分かっていない
鋭く伸びた爪が彼に届く寸のところで引き寄せ、庇うように覆いかぶさる
きっといつもだったら私が引き寄せたところでびくともしないのだろうけど、力が抜けてしまったのか簡単に動かすことができた
爪が服を掠める感覚がして、ギュッと目を瞑る
・
・
・
が、いつまでたっても覚悟していたような痛みはこない
もしかして私死んだ？
恐る恐る顔を上げると
『え』
顔だけになったソレと目が合う
チリチリと焼けるように消えていったのを見届けていれば、刀を持ってこちらに背を向ける人物が目に入った
「お前があと少し遅ければ、そいつの命はなかった」
よくやった、と言い残して去っていく
去り際に吹いた風にのって
透明感のある、端正で淡い香りがした
まるで木漏れ日を受けて静かに揺らめく水面のよう
『ま、って・・・』
お願い、
待って、行かないで
私、知ってる
あなたを知ってる
知ってるのに
名前も、顔も、思い出せない
「影山！！佐伯！！！」
先輩方の声でハッとした
『あ・・・』
一斉に寄ってくるみんなを見ればぶわっと泣き出す一部
『え、え、？』
「おまえらもう、ダメかと、死ぬかと、」
「無事で良かった、」
『だ、大丈夫ですって！』
ね？と未だに座り込んでいる影山に助けを求めれば、フリーズしたように動かない
ダメだ。
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ケイ - 面白かったです！！ほんとに何回読んでも感動します。初めて読んだときは泣いちゃいました！笑素敵な小説をありがとうございます！！ (2023年2月19日 13時) (
レス) @page39 id: d6b466aa56 (このIDを非表示/違反報告)
letsitami(プロフ) - とてもも面白かったです。ハイキューって見たことなかったんですけどよても読みやすかったし泣いてしまうくらいシリアスも入っていてもう、最高です！！！！ (2022年10月26日 20時) (レス) @page39 id: 96ae9e2937 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - 闇内サクラさん» 参考の度合いにもよりますが、この作品のリンクと参考にしている旨を表記していただければ大丈夫ですよ！わざわざ確認のコメントありがとうございます！ (2022年5月24日 17時) (レス) id: 2d42c41f40 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - 舞さん» コメントお返事遅くなってしまってすみません・・・！今回の更新で完結となります、読んでくださってありがとうございました！ (2022年5月24日 17時) (レス) id: 2d42c41f40 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - こまちさん» 更新ストップしていたにも関わらずコメントありがとうございます！お返事も遅くなってしまってすみません・・・一応今回の更新で終わりとなります、読んでくださってありがとうございました！ (2022年5月24日 17時) (レス) id: 2d42c41f40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りあ | 作成日時：2020年11月24日 0時
