十二夜 ページ12
興味が沸いて、箱に手を伸ばす
持ち上げたそれはとても重かった
中には何が？
広げようとするけどここじゃ狭くて開けられない
カバンを肩にかけて、箱を抱えて部屋に戻った
なんとなく悪いことをしているようで、部屋の鍵を静かに閉める
『・・・ふぅ』
なぜかドクドクうるさい心臓を無視して、箱に手をかけた
開けるとそこには、
『布？』
いや、違うか
布に包まれているのが本来の中身だ
手に取って布を外していく
なんとなく、何が入っているのかは分かっていた
『・・・刀、』
予想通り、現れたのは刀
ずっしりと手にかかる重みがどこかしっくりくる
本物かな
テレビで見たみたいに、鞘に手をかけてゆっくりと抜いた
『!』
その瞬間ズズ、と音を立てて刀身の色が変化する
銀だった刀は綺麗な水色に染まっていた
・・・刀の色が、変わった？
『どういうこと、』
やたらと手に馴染むその感覚が怖くて、すぐに箱の中に戻す
ベッドの下に箱を押し込み、合宿の準備を始めた
・
・
・
畳と襖が並ぶ、不思議な場所
まるで生きてるみたいに自在に動く壁
次々と飛び込んでくる仲間の訃報
そこらじゅうに飛び散る血に、鳴り止まない轟音
冷たくなって動かない人だったモノと、琵琶の音
例えるならそう、地獄絵図
『はぁッ、しのぶさん、時透さん、玄弥くん、ッ・・・！！！』
みんな、死んでしまった
溢れる涙を拭うこともせず、ひたすらに醜い鬼共を斬っていく
『っみつけた・・・！！！』
視線の先には琵琶を鳴らす鬼
上弦の、肆
あの鬼を倒さなければ無惨を太陽の下に出せない
早くあの鬼の頸を斬らないといけないのに
べん、と音が鳴るたびに場所が入れ替わって延々と鼬ごっこ状態
この状況に思わず歯を食い縛る
「Aちゃん！」
『甘露寺さん！？伊黒さんも、』
同じ鬼を追っていたらしい甘露寺さん達と合流し、作戦を聞いた
『な、なるほど、』
いわゆる囮大作戦
ひたすら動き回ってあの鬼の気をひきつける
その間にも下弦程度の力を持った鬼が襲いかかってきて、体力が消耗していく
こんなの、キリがない・・・！
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ケイ - 面白かったです！！ほんとに何回読んでも感動します。初めて読んだときは泣いちゃいました！笑素敵な小説をありがとうございます！！ (2023年2月19日 13時) (
レス) @page39 id: d6b466aa56 (このIDを非表示/違反報告)
letsitami(プロフ) - とてもも面白かったです。ハイキューって見たことなかったんですけどよても読みやすかったし泣いてしまうくらいシリアスも入っていてもう、最高です！！！！ (2022年10月26日 20時) (レス) @page39 id: 96ae9e2937 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - 闇内サクラさん» 参考の度合いにもよりますが、この作品のリンクと参考にしている旨を表記していただければ大丈夫ですよ！わざわざ確認のコメントありがとうございます！ (2022年5月24日 17時) (レス) id: 2d42c41f40 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - 舞さん» コメントお返事遅くなってしまってすみません・・・！今回の更新で完結となります、読んでくださってありがとうございました！ (2022年5月24日 17時) (レス) id: 2d42c41f40 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - こまちさん» 更新ストップしていたにも関わらずコメントありがとうございます！お返事も遅くなってしまってすみません・・・一応今回の更新で終わりとなります、読んでくださってありがとうございました！ (2022年5月24日 17時) (レス) id: 2d42c41f40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りあ | 作成日時：2020年11月24日 0時
