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「出水A隊員を本日よりA級隊員として迎え入れる。それに加え、特別事務隊員にも任命する」
ボーダーの会議室で、城戸の目は明るい髪の女を目で捉え、そう口にした。
Aは一言返事をすると、会議室にいた人物が全員拍手する。
それは即ち上層部に迎え入れられたことを意味しており、無事に仲間入りできたのだと、Aはほっとした。
「前から我々の手助けはしてくれていたし、きちんと役職を与えられるのはいい事だ。これからもよろしく頼む」
前から、というか自然と雑用がAに回ってくるのだ。ただそれを淡々とこなしていたらいつの間にかこうなっていただけで。
Aは忍田の言葉に苦笑した。
＊
学校終わりにボーダーへやって来ているAの弟は、任務が終わると直帰せず本部で勉強をしてから帰宅する。
というのも、家に帰るとゲームをやり出してしないのだ。それ故にAが仕事の合間を縫って勉強を見ることにしている。
「じゃあもう帰って来れないってこと？」
弟ーー公平はシャーペンをくるくる回しながら聞いた。
Aが会議で決定された特別事務隊員について教えたのだ。
「いつもより忙しくなるってだけで、帰れないほどじゃないと思うよ。ていうか、そもそも私あんまりそっちに帰ってなくないか」
「確かに」
「ほぼ玉狛に住んでるようなもんだし、結局私は所属が玉狛だから、本部と玉狛行き来しなきゃいけないの。それ考えたらそっちに帰るのめんどくさいじゃない？」
まあいいけどね、とテキトーに答え、ノートにカブトムシの落書きを始めた公平を「おい」と叱った。
「……高校入ってから玉狛に入り浸るようになったのは迅さんがいるから？」
不意に、公平が手を止めてこちらを見た。
「んー、さぁどうでしょう」
視線をずらさず公平と目を合わせていたからか、
「バレバレだっつの」フッと笑われた。
「バカねー、公平も大きくなったら分かるよ」
「いや二歳しか変わんねーし！！」
言葉を濁したが、いつかまた同じ事を聞かれそうだな、と思った。
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ららら(プロフ) - かなとさん» ミスってましたありがとうございます (2019年5月13日 6時) (
レス) id: 12d993ca08 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年5月13日 5時) (レス) id: 9ccfd54b44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ららら | 作成日時：2019年5月13日 0時
