Happy Birthday みこりん ページ2
今日は2月14日、バレンタインの日。
なんだけど…うちの可愛い可愛いみこりんの誕生日でもある
実は前日にチョコを作っていたりして、渡すのが照れくさいからと放課後までカバンに入れっぱなしだった私。
逆に渡すタイミングがなくって、誕生日プレゼントに、と買っておいたシャーペンまでも渡し損ねてしまった。
どうせ野崎の家で渡せるからいいかーって思ってそのままにしてたら、担当から電話が来て
「来週締切だったのが今週の金曜日に変更になったから急いで仕上げて!!」
って言われて…
おかげで私は今日1日、千代にも野崎にも御子柴にも会えず、1人で過ごす寂しいバレンタインとなった
「はぁ…マジかよ、こんなに寂しいバレンタインあるかよ、てか私可哀想過ぎる…」
自室で1人ペンを動かしながら呟く。
渡したいものを相手に渡せず寂しく仕事をする様は、高校生らしくない!!!
こんなの少女漫画でも使えないぼつネタだわ!
って思い、本日何度目かのため息をついた頃、インターホンが鳴って「吉野ー」と呼ばれる声がした
「!?」
作業に集中してたからびっくりして、慌ててドアを開ける。何もしてないから髪の毛ボサボサだしどうしよう
「よ、急にごめんな、佐倉から預かったチョコと、野崎からの差し入れ持ってきた」
玄関に立っていたのは御子柴で、私は少し驚いた。
「な、何で!?」
「何か締切日変更になったって聞いて野崎が心配してたぞ」
「あ、あぁそうなんだ…えっと…とりあえず上がる?」
寒いよね、と聞けば玄関まででいいと言われ、少し申し訳なく思うけれど。
私は差し入れを受け取ると、そう言えば御子柴に渡すものあった!と声をあげた
「え!?俺に!?」
「そう!」
ちょっと待ってて、と少し待たして鞄からチョコとプレゼントを取り出す。
恥ずかしいから押し付けるように渡せば、小さく「ありがと」と言われた
「こちらこそ…いつもありがとうございます」
慣れない事をした自分への恥じらいと、御子柴の赤い顔が移って、こちらまで照れてしまう。
お互いの赤い顔に目を合わせてしまい、同時にぷっと吹き出した
「ははっ、うん、はい、誕生日おめでとう」
「おう、ありがとな、…お前から貰ったプレゼントが1番嬉しいかも。じゃな!」
御子柴は最後にそう言い捨てて出て行った
…最後の最後に恥ずかしい事をサラッというのはよくないと思う。
嫌いじゃないよ
Happy Birthday,御子柴
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作者名:槙 明 | 作成日時:2016年8月31日 1時