Belladonna (ページ7)

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先約なんてないんだけども

『簡単にジャージャー麺で済ますか…』

会社から少し行ったところ、行きつけの中華料理屋に行く

昼もあまり混んでるわけじゃないのに美味しくて、結構気に入ってたりする

『おばさん、ジャージャー麺一つとキンパ一つ！』

「はいよ！」

「はい！おまち！」

そして速い

おばさんは良い人だし、ここは毎日でも来たいところだな

一気にジャージャー麺を吸い込む

『ん～～』

やっぱうま……

テ「先約あるんじゃなかったの？」

急に目の前に現れたキムテヒョン←なんで呼び捨て

『ゲホッゲホッ！！！』

びっくりしすぎて変なトコに麺が入って咳が止まらなくなった

テ「あーもう笑

めちゃくちゃ怒ろうと思ってたのにな…笑」

そう言いながら背中をさすってくれる主任

テ「落ち着いた？」

『すみません……』

テ「何で嘘ついたわけ？」

『お二人、楽しそうでしたし…邪魔しては悪いかな、と…

それに、お昼一緒に食べるとは言って…』

テ「おばちゃん！ジャージャー麺一つ！」

『え』

『主任も食べるんですか』
テ「主任も食べるんですか」

テ「ははっ笑

言うと思った笑

俺に嘘ついたバツ」

『なんですかそのビックリするほど軽いバツは…』

テ「軽い？

じゃあもっと重くしてもいいんだけど」

『それは結構です』

テ「なんで俺にだけそんな冷たいんだよー」

『別に…冷たく接してるつもりは…』

テ「無意識なの？！それはもっと傷つくなぁ笑」

そんな会話をしながら、結局主任とお昼を共にしてしまった

なんか…主任を苦手とする意識が…だんだん薄れていってる気がする

ふざけてると思ったら真面目で、真面目かと思ったらふざけてる

日に日に苦手なんて感情は、嬉しいに変わってきている

自分でもわかるほどに。

気づいてしまえば好きになるなんて早いものだ。

かといって何百人といる女性たちを敵に回すつもりはさらさらない

勝てるはずがないんだもん笑

好きだと気づいてから早半年ほど経ってしまっていた

さほど恋愛経験のない私にはアタックの仕方などわかるはずもなく

何の関係の変化もないまま過ごしてきた

ユラ「テヒョンさん…好き」

テ「えっ…ん…っ」

そのせいで、誰にも気づかれることなく、こうやって、片想いが終わりを告げたんだ