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「へぇ、あんたが噂の悪女か、可愛い顔して恐ろしいことすんだね」


声の主は同じ牢屋を使っている女囚人

この部屋のリーダーだそうだ


『…』

「返事もなしとはいい度胸してんじゃない

覚悟しといた方がいいよ

ここの生活」


『…』


"覚悟しといた方がいい"


その言葉通り、試練の日々が始まった


部屋のリーダー、ソヨンからのいじめ


でも耐えることは出来た


石を投げられる、物を隠される、物を壊される、髪を引っ張られる


全て幼稚だからだ

学のない可哀想な人だと割り切り耐えることにした


それよりも私を苦しめたのはたった一つ…



刑務所に入って4か月が経った頃


その日は突然やってきた



ユ「私たち





結婚するの」



テ「……」



ガラス越しで目を背けるテヒョンさんと、白々しく眉を下げてそう言い放ったユラ


『どういう…こと?』


ユ「私がテヒョンさんを支えていく。そう約束したの。

Aにはきちんと言っておきたくて…

いくら罪人でも…家族だからっ…」

鼻をすすりながら話すユラ。もちろん涙は出ていない。


テ「もういいよユラ、帰ろう」


ユラの肩を抱き寄せるテヒョンさん


その光景に胸が引き裂かれそうだった

『お願い私の話を聞いっ…』
テ「まだ認めないのか?

本当に腐ってんだな。お前をひと時でも愛した自分が憎いよ」


『テヒョンさん!…』


テ「だから俺は来ない方がいいって言ったんだよ…」


ユ「いい加減罪を償って幸せになろう?ね?A」


『……』



テ「もう二度と会いに来ない。死ぬまで偶然にでも会わないことを願ってるよ」


こんな風に終わっちゃうんだ



悔しい


何を言っても伝わらないのが悔しくて悔しくて、喉の奥が切り裂かれたように痛んだ



その後2人は無言のまま面会室を後にした

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作者名:テテさらん | 作成日時:2016年2月16日 1時

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