3話 ページ4
｢へ？｣
何故立たされたのか分からずに頭にはてなマークを浮かべると先程まで肩にあった真田くんの手が下に降りていく。
そして腰の位置まで下がるとスカートに手をかけ、折っていたスカートを戻し始めた。
｢えっちょ？！やめてよ！｣
と驚いて手で真田くんの手首をつかむがそこから離れることは無い。
｢聞いて、って｣
｢注意をされて直さなかったのはお前だろう｣
正論を言われ、グッと口をつぐむ。
が、真田くんの手が微かに当たるのがとてつもなくくすぐったい。
少しすると、今度は手が上に伸びてきてボタンをしめられた。
｢真田くんってば頭かたすぎ〜｣
と頬をふくらませてボタンを止め終わった真田くんに言う。
｢何を言っているのだ。お前の頭が緩すぎなのであろう！｣
と、また少し怒られた。
すると真田くんの手が今度は顔の横に伸びてきて、耳に触れた。
｢ひゃ……!!｣
自分でも驚く程、高い声が漏れた。
真田くんはと言うとは？としたような顔でこちらを見ているが、他の周りの男の子は何故かニヤニヤしてこちらを見ている。
そしてまた、真田くんの手が耳に触れた
｢ﾝ………、｣
｢ピアスは放課後まで預かっておくからな、｣
ととったピアスを何処から取り出したのか、小さな袋に入れると、かばんの中にしまい、席に座ってしまった。
すぐにチャイムがなって、席に座り授業をうける。
が、最後の授業は社会で、眠たくなってしまい、私は眠ってしまった。
目が覚めると、教室はガランとしていて、廊下から声が聞こえる。
時計を見ると、4時30分で、放課後になっていた。
席を立って外を見てみるとグラウンドでサッカー部が活動をしている。
しばらく見ていると、ふとピアスの事を思い出した。
机の上を見てみるが、ピアスは置いておらず、真田くんの姿は……あるはずが無いのだが、
この学校は生徒全員が部活動に入るようになっている、と前に先生に言われた事を思い出し、
真田くんを探すために校内を回ってみることにした。
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作者名：Ringo | 作成日時：2017年4月22日 21時
