STORY.241 ページ12
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「僕の方が良いけどさ」
その個性は身近でも見慣れたものだ。
硬化された腕と顔半分。それは明らかに切島の個性である。
「んなああー！俺の！？また被っ…」
「違ぇ、こいつ…コピーしやがった」
騒ぎ立てる切島の言葉を遮って、勝己が冷静に言った。
使いなれていない爆破の出し方と、良い個性だと言い放った物間の言葉。そして切島の個性。
一つ一つのヒントで出される答えはもう目に見えている。
「正解！まぁバカでもわかるよね」
コピーと言っても持続時間は勿論限られている。
触れた者の個性を触れてから5分間は使い放題だが、同時に二つの個性を使用する事はできない。それが物間の個性、コピーだ。
挑発するように鼻で笑う物間に、勝己は目を吊り上げ苛つきを露にするが、そこでタイミングよく横から妨害が入ってくる。
「おわ！」
思わず声を発した物間と勝己の間に、大量のボンドの塊が勢いよく真ん中を遮った。
「凡戸！仕掛けて来たな」
「物間、あとは逃げ切るだけだ。このポイント数なら確実に4位以内に入る！」
参戦してきたクラスメートに物間が体を向けると、物間チームの騎馬の一人が声を上げる。
勿論物間はそれを了承するが、当然ながらも爆豪チームは納得できず悔しげに歯噛みした。
「固まった！すげえ！動けねぇ！」
足についたボンドが急速に固まり始め、切島は焦りと少しの感心を声にする。
「ちょい待ち！私の個性で溶かすから！」
「早く！0ポイントだぞ、早く！」
右翼である芦戸三奈の言葉に、瀬呂が明らかな焦燥を露にした。それを更に煽るように、物間が口に弧を描いて振り返る。
「あ、怒らないでね。煽ったのは君だろ？ホラ…宣誓で何て言ったっけ…恥ずかしいやつ…えー…」
皮肉を込めて嫌味ったらしく言う物間は、「まぁいいや、おつかれ！」と言い残して背を向けた。
あまりの屈辱に、勝己の顔がこれまでにないほどに歪む。どうやら怒りの沸点を完全に越えたようだ。
「一位だ…ただの一位じゃねえ。俺がとるのは、完膚無きまでの一位だ…！！」
そう声を振り絞って言った勝己の顔は、今までにないほどの怒りと悔しさに満ちていた。
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月神姫(プロフ) - コメントありがとうございます！そう言ってくれる人がいるだけでとても励みになります！これからも頑張ります！ (2019年3月13日 20時) (
レス) id: c244c7ed18 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - すごく面白いです！自分的にドストライクなお話です！これからも頑張って下さい！応援しています！ (2019年3月13日 20時) (レス) id: 4907f78f37 (このIDを非表示/違反報告)
月神姫(プロフ) - コメントありがとうございます！この作品を好きだと言ってもらえてとても嬉しいです！質問には質問コーナーで答えさせてもらいますね！ (2019年3月13日 20時) (レス) id: c244c7ed18 (このIDを非表示/違反報告)
凛☆(プロフ) - この作品すごく好きです！質問なんですが、緑谷くんや轟くん、かっちゃん以外の他のキャラとの絡みはあるんですか？ (2019年3月11日 7時) (レス) id: 01db61de35 (このIDを非表示/違反報告)
月神姫(プロフ) - コメントありがとうございます！そう言ってもらえるだけで頑張る気持ちが沸いてきます！期待に応えられるよう頑張らせてもらいますね！ (2019年3月10日 22時) (レス) id: c244c7ed18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月神姫 | 作成日時：2019年1月26日 18時
