STORY.147 ページ7
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「皆さんご存知だと思いますが、僕の個性はブラックホール。どんなものでも、吸い込んでチリにしてしまいます」
自身の手を見つめながら言う13号は、少し悲しそうにも見える。
「その個性で、どんな災害からも人を救い上げるんですよね。」
笑顔を浮かべる出久の言葉に、麗日が大きく首を縦に振る。
首取れるんじゃないだろうかと思ったAが、少し心配そうに麗日を見つめた。
「ええ…」
ゆっくりと頷いた13号は、少し間を置いてから声を低くする。
「しかし、簡単に人を殺せる力です。皆の中にも、そういう個性がいるでしょう。」
13号の言葉に、その場に流れる雰囲気が一瞬にして変わった。
先程までの明るく笑顔に満ちた空気ではなく、重苦しい空気。
誰かが固唾を飲む音さえ、聞こえてしまいそうだ。
「君たちの力は、人を傷つける為にあるのではない。救ける為にあるのだと、心得て帰って下さいな。」
個性は救ける為にある。
その言葉が結構心に来たのか、皆誇らしいような強い笑顔を浮かべている。
「以上！ご静聴ありがとうございました。」
礼儀よく頭をペコリと下げた13号に、皆感動を露わにして拍手を送った。
満面の笑みを浮かべて拍手に交ざっていたAは、後方から背筋の凍るような気配を感じて反射的に振り返る。
噴水の前に出た黒い歪み。
そこから出てきた顔に、Aは大きく目を見開いた。
長い髪から覗く歪んだ赤い瞳と目が合って、全身が逆撫でするような感覚を覚える。
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月神姫(プロフ) - コメントありがとうございます！わざわざ教えてくださって助かります！ (2018年10月17日 17時) (
レス) id: c244c7ed18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみだいふく - 181脳無の的確な言葉となっています (2018年10月17日 16時) (レス) id: c11c7ecc8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月神姫 | 作成日時：2018年9月23日 20時
