STORY.169 ページ29
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NO.1ヒーロー、オールマイトの雰囲気に気圧されたのか、敵達は一歩後退った。
異様なまでの存在感と威圧感に、顔色を恐怖に染める。
「あれが…！生で見るの初めてだぜ！迫力すげえ」
「バカヤロウ、尻込みすんなよ。アレを殺って俺達が…」
冷や汗を流しながらも俊典をじっと見つめる敵は、飛び出した俊典に警戒心を高めた。
だが、その姿はすぐに消え急所を付かれて峰打ちをくらう。
俊典にしてみれば軽い攻撃も、他の人からしてみれば相当な威力を持つ。そして、当然ながらも敵は気絶した。
「相澤くん、すまない」
意識を失って倒れている相澤を抱えると、俊典は目を鋭くして死柄木達に視線を移す。
カッと目を開いた俊典に死柄木は身構えるも、俊典は反応できない程の速さでAを含める四人を抱えるなり、瞬時にその場を離れた。
一瞬で距離を取った俊典に、三人が目を丸くする。
「皆、入口へ。相澤くんと夢咲少女を頼んだ。意識がない。早く！」
珍しく焦った俊典の声が響く。
出久は押し寄せてくる悔しさに眉を寄せた。
未だに状況を理解出来ていない峰田が、「え！？え！？」と困惑の声を上げている。
意識のないAを一瞥すると、俊典は更に憤怒と後悔を募らせて死柄木と脳無を見つめた。
「ああああ…だめだ…ごめんなさい…！」
先程の俊典の俊足な攻撃で落とされた、普段は顔につけられている手。
それを「お父さん…」と呼ぶと、死柄木はそれを自身の顔まで持っていきつけた。
その途端、取り乱した雰囲気は何事もなかったかのように消える。
「救けるついでに殴られた…ははは。国家公認の暴力だ。さすがに速いや。目で追えない。けれど、思った程じゃない。やはり、本当だったのかな？弱ってるって話…」
ボソボソと呟いていた死柄木は、横目で俊典を見た。
その凶器のような赤い瞳が、歪な光を放っている。
まるで深い闇のような、激しい程の増悪の瞳。
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月神姫(プロフ) - コメントありがとうございます！わざわざ教えてくださって助かります！ (2018年10月17日 17時) (
レス) id: c244c7ed18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみだいふく - 181脳無の的確な言葉となっています (2018年10月17日 16時) (レス) id: c11c7ecc8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月神姫 | 作成日時：2018年9月23日 20時
