。 時透無一郎side ページ16
朝起きたら隣に人の気配がすると思って急いで飛び起きたらAが眠っていた。
急な来客にどき、と心臓が跳ねた。
『師範、おはようございます』
ふわ、と大きいあくびをしながら僕に挨拶を言った。
何が起こっているのか分からず、おはようと返せなかった。
確認しようと思ってAを僕の前に座らせた。
時透「どうしてAがいるの?」
そう聞くと、Aはどうしてそんなことを聞くんだ、と言うような顔をしてこちらを見ているがすぐに納得したようで僕に経緯を説明してきた。
話によると僕は風邪をひいていたらしく、彼女が来て看病をしてくれたらしい。
時透「本当に僕が入れたんだよね?」
何度目かの再確認をした。
『はい....』
疑いをかけるのは申し訳ない気持ちでいっぱいだけれど、不安をどうしても取り除きたかった。
さっきから彼女は僕に何度も事情を話してくれてるが記憶に無いためどうしても信じられない。
そんな考えが顔に出ていたらしく、Aが警戒します?と聞いてきた。それは、記憶がないから.....。そう呟いて会話は終わった。
沈黙が続いたときにAの鎹鴉が来て、任務を知らせていた。それを聞くとすぐに僕の着物を脱いで隊服を着て鞄と日輪刀を持ち、外に駆け出して行った。
相変わらず、彼女の日輪刀は届かない。刃こぼれもひどく、かなり特訓したことを示していた。
そんなことを考えていると僕の鎹鴉が来て、僕に手紙を渡した。その内容は僕が風邪をひいたので休みを取りなさい。というお館様からだった。
今になって罪悪感が込み上げた。どうしてあんなことを言ったのだろう。彼女は帰って来るだろうか。そんな考えが頭の隅まで埋め尽くす。
時透「会いたい.....」
気づくとそんな言葉を口に出していた。
急いで自分の口を塞ぐ。
どうしても会いたい、が罪悪感を上書きし、熱があるとわかっていても走り出したい。
だが、それを体は拒絶する。くら、というめまいと共に布団に体が打ちつけられた。
辛くて、意識が飛びそうなのに飛ばない。一刻でも早く会いたい、という気持ちが今の原動力になっているようだった。
この気持ちはなんて言うんだろう。
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四季(プロフ) - ゆずきさん» YOASOBI仲間いて嬉しいです!!小説から音楽を作るっていうのが好きなんですよね。。。。歌詞、素敵ですよね! (6月1日 18時) (レス) id: b42d085b1e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずき(プロフ) - 四季さん» わ私もYOASOBIめっちゃ好きなんですよ!どの曲も歌詞すごく好きで! (6月1日 17時) (レス) id: 8544b66509 (このIDを非表示/違反報告)
四季(プロフ) - ゆずきさん» 気づきましたか!?私、YOASOBIが好きで、参考にしてたんですけど誰か気づくかな〜って思ってたんですけど気づいてくれて嬉しいです!! (6月1日 16時) (レス) id: b42d085b1e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずき(プロフ) - もしかしてなんですけど!YOASOBIさんの「セブンティーン」を参考にしてます!?聞いたことあって! (5月31日 23時) (レス) id: 8544b66509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:四季 | 作成日時:2023年5月31日 21時