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時透「ねぇ、どこいくの?」
『買い物だよ?』
時透「やだ、僕もついてく」
『駄目です、師範は熱があるので動いたら悪化します』
ぎゅ、と抱きついてくる推しへ発狂しそうなのをなんとか心の中でとどまらせながらも自分の心を落ち着かせる。
落ち着け.....。平常心。
時透「僕、熱ない。」
『じゃあしっかり寝ていてください。絶対ですよ?』
時透「寝るまでいっしょにいてくれないの?」
『お腹空いたのでしょう?なにか食べないと駄目です。作ってあげますから。』
時透「ほんと?」
目をキラキラさせる無一郎が可愛すぎてめっちゃ甘やかしたくなるけどしっかり顔を引き締める。普段から全集中の呼吸をしていて良かった。
『はい、なのでしっかり寝ていてください』
時透「わかった。」
隊服で行くと怪しまれては困るので無一郎に許可を得て、着物を借りた。
『ぶかぶか....』
同い年でも男の子なんだな、なんてことを感じてしまった。
これ以上悪化する前に何かを食べさせようと思ったので町の方に走る。
「お嬢ちゃんいらっしゃい、皿がお得だよ」
「野菜の安売りやってるよ〜!」
だいぶ深夜になっていたので店がやってるのか不安だったが意外とたくさん開いてて驚いてしまった。
『風邪の時って何を食べさせれば良いんですか?』
途中で寄った薬屋に聞いてみると
「重湯がいいかもね....でもそんなに酷くなかったらお粥でもいいよ。」
淡々と答える店主にお礼を言うと、ついでに風邪薬をおまけしてくれた。困ったことにお金は持っていなかったので断ろうとしたがツケでいいと、押し付けてきた。
『ありがとうございます』
そう、一言だけ残してお米を売っている店までまた走った。
「いらっしゃ〜い」
『お米を一食分ください』
「あら、見ないお嬢さんね。一食分だったらこれくらいだけどいい?」
『はい、そして今お金を持ち合わせてないのでツケ払いで良いですか?今日の夕方には返します』
「いいわよ、今年は豊作だし。むしろ払わなくてもいいわ。」
『ありがとうございます、絶対に返しにきます』
すごい優しい人たちに恵まれてよかった。
無一郎の屋敷に急いで帰る。
時透「おかえり」
『え、寝ててくださいよ』
時透「もうげんき」
『顔が赤いですよ?今すぐお粥作るのでちょっと離れててください』
時透「あぶないからだめ」
『師範の方が危ないです』
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四季(プロフ) - ゆずきさん» YOASOBI仲間いて嬉しいです!!小説から音楽を作るっていうのが好きなんですよね。。。。歌詞、素敵ですよね! (6月1日 18時) (レス) id: b42d085b1e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずき(プロフ) - 四季さん» わ私もYOASOBIめっちゃ好きなんですよ!どの曲も歌詞すごく好きで! (6月1日 17時) (レス) id: 8544b66509 (このIDを非表示/違反報告)
四季(プロフ) - ゆずきさん» 気づきましたか!?私、YOASOBIが好きで、参考にしてたんですけど誰か気づくかな〜って思ってたんですけど気づいてくれて嬉しいです!! (6月1日 16時) (レス) id: b42d085b1e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずき(プロフ) - もしかしてなんですけど!YOASOBIさんの「セブンティーン」を参考にしてます!?聞いたことあって! (5月31日 23時) (レス) id: 8544b66509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:四季 | 作成日時:2023年5月31日 21時