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「え？」
ぼたぼたと頬を伝って床に落ちるのは涙だった。
突然泣き出したあたしを見て、リエーフはぎょっとしている。
「お、俺なんかマズいこと言った！？」
「……わかんない」
「ウソっ！！？？」
昔からあたしはよく泣いた。
男子にちょっとからかわれた時、とっておいたプリンを家族に食べられた時、具合が悪くて熱を出した時、好きだった人に振られた時。
でもそれはみんなみんな、悲しい涙で。
「わかんない。あたし、リエーフとずっとこうしてたい。今、思っちゃったの、リエーフが居なくなって、話せなくなったらって、それが怖くて。
でも…怖いより、嬉しいの。ずっとは続かないってわかってる今が。
これは、嬉しいから泣いてるんだ」
リエーフに声をかけられてから、自分の中で何かが吹っ切れて、
堰を切ったように、泣いても泣いても次々と出てくる涙。
ああ、鼻声、みっともない。
好きな男の子の前で、こんなに泣きじゃくって。
「泣いていいよ」
思わず上を向いた。彼は真剣だった。
その大きな手のひらで、私の頬をするっと撫でる。
「嬉しい時も、泣いていいよ」
「リエーフ、あたし、リエーフが好きなの」
「…A、やっと俺の方、見上げてくれたね。」
好きな人ができた。
初めて首が痛くなるくらい上を向いた。
彼がそうしてくれた。
流れる涙を拭うことなく、彼はそっと唇を重ねる。
熱くて、優しいファーストキスは。
甘い、涙の味がした。
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たかな(プロフ) - ライグリールさん» ありがとうございます！！ (2020年7月30日 6時) (
レス) id: 73a36fd221 (このIDを非表示/違反報告)
ライグリール - すごい…リエーフがかわいい…！おもしろかったです！ (2020年7月27日 21時) (レス) id: 10ffdced2d (このIDを非表示/違反報告)
たかな(プロフ) - 夜空さん» コメント、とっても嬉しいです！！読んでくれてありがとうございます！！！ (2020年2月21日 21時) (レス) id: 76ca1e95bd (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - すごく面白かったです。リエーフ君、カッコいいッ (2020年2月20日 19時) (レス) id: abc6410102 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：TANAKATUKI | 作成日時：2020年2月7日 3時
