t) 電話 ページ14
ミナside
ユニバの帰り道、お母さんの運転する車に乗る私たち。
Aは窓側に頭を傾けて眠っていた。
お母さんと今日のことを話しているとAのスマホが鳴った。
着信音がWhat is love?なのに驚きと喜びを感じながら、止まらない音楽に電話であることに気づいた。
ママ『必要な電話かも知れへんから見てあげて!』
うん、と返事をしながらAのカバンの中にあるスマホの画面を見る。
“マネ ミンジュンオッパ” と韓国語で表示されていた。
『マネージャーさんみたい』
ママ『あら、じゃあA起こして電話出ないと』
『A〜電話、マネージャーさんから!』
ぷにぷにのほっぺたを軽くつぶすと、眠たそうな目を擦りながら寝ぼけてそうなA
A『うん、、?あ、電話か、スピーカーにして、、』
いつもの声量からは想像できないぐらいの声でお願いされたから、急いで電話に出て、スピーカーにする。
A「もしもし、」
A 『あれ、誰やっけ?』
『ミンジュンオッパやって』
A『ん、ありがとう』
マネ「あ、繋がった。もしもし、休み中にごめんね」
A「いえ、どうしたんですか?」
マネ「本当に申し訳ないんだけど、明後日の11時から仕事入っちゃって、、」
A「、、、え?」
マネ「帰国を早めてもらうことになっちゃった。こっちの手違いで本当にごめんなさい」
黙る A。
A「、、、いやです、、でも、、んー」
ママ『どうしたん?』
『Aが仕事の関係で明後日には韓国おらなあかんって』
ママ『え?!』
マネ「いやだよね、、でもごめん明日のチケットに急遽変更するから支度してほしい」
A「うん、、、あの、明日やなくて明後日じゃだめですか?少しでも多く日本おりたい」
マネ「早朝の便が取れるか試してみるけどスケジュール的にキツくない?」
A「それは頑張るので日本にいたいです、、、」
マネ「わかった。また今日中に連絡する。本当にごめんね、ちょっとまだ仕事あるからきるね」
マネジャーさんの焦った声の電話はすぐに切れた。
A『えーーーいやや、ほんまにいやや』
ママ『もう確定したん?』
A『明後日の早朝便が予約できたらそっちでもいいけどって、、、』
A『仕方ないことやけど戻りたくないーーーー』
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作成日時:2022年8月13日 23時