【ツイステ】あの双子に似た人【男主】 (ページ47)

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第43話「道化師の告白」ページ47

Aside

ﾂｰ…と鼻血が出てくる。

手袋を取って素手で鼻血を拭い、リドルに駆け寄る。

トレイ「リドル！」

『リドルっ…！』

何度も名前を呼んでいると、やっとリドルが目を覚ました

リドル「…はっ！」

あぁ良かった…本当に。もう目を開けないかと思った。

少し微笑みながら、俺は「ハーツラビュル」のみんなを眺めていた。

すると…

リドル「…ボク…本当は、マロンタルトが食べたかった」

エース「…へっ？」

リドルの発言に、数人が驚いた。勿論俺も。

リドル「薔薇は白だっていいし、フラミンゴもピンクでいい。
お茶に入れるのは角砂糖より蜂蜜が好きだし、レモンティーよりミルクティーが好きだ。
みんなと食後のおしゃべりだってしたい…」

トレイ「リドル…？」

リドル「ずっと、もっとトレイたちと、遊びたかった…」

リドルがギャン泣きしてる…！？

俺は、卵が付いていたジャケットを脱いで手に持った。

俺は部外者だし、そろそろ帰ろうかな…

なんて考えていると、ケイト先輩から声を掛けられた

ケイト「A君、帰るつもり？君もリドル君に言いたいこと、あるんじゃないの？ …それに、俺らは君に助けられたんだし…お礼くらい言わせてよ」

『…お礼なんて良いですよ。リドルに言いたいこと…は、言ってもいいんですかね』

ケイト「…お礼したいんだけどなぁ…今度落ち着いたら、ハーツラビュルにおいで？今度もタルト食べたいし…
あぁ、取り合えずトレイ君に着いていきな？リドル君連れていくから」

『…はい。』

～in 医務室～

体に異常は見られないと聞けば、学園長は去って行って…残ったのは俺とトレイ先輩、そしてリドルだった

沈黙が続く中、俺は勇気を出して口を開いた

『…リドル、ごめん。』

リドル「…えっと…なにを謝っているんだい？謝るとしたらボクの方じゃ…」

きょとん、とする二人。

俺はリドルの言葉に首を横に振って、続ける

『もし俺が、あの時しっかり注意出来てれば、甘やかしてなかったら。もしかしたらリドルは…
それに、俺がしっかり注意しなかったのは、今までのリドルが可哀想だと思ったからでも、首をはねられるのが怖かったからでもない。可哀想だって気持ちは無くはなかった。
けど…一番大きかったのは「嫌われたくない」っていう気持ちだった。
もしリドルを注意して、嫌われたら？陸に来てから一番仲良くなった子に嫌われたら？
それを考えると、俺がリドルを注意するなんて無理だった。』