売れ残りなんて言わないで (ページ44)

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元旦那、やらかす。ページ44

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TH「ねえ、キムソクジンって…」

JM「…！思い出した！A先輩のお友達ですよね！」

HS「おーそうだそうだ！あ、もしかしてその人、Aのこと好きなんじゃないの？笑」

部長「ホソク君、不謹慎なことはやめてくれ。A君に期待させてはいけないよ」

う…。

本当は今日、婚約したこと言いたかったんだけど。

こんな雰囲気で、しかもお相手がキムソクジンだなんて…。

うん、言えない。

「あ、あの！私、ご飯の準備、するね！」

ナナ「あ、オンニ！私も手伝います！」

皆の同情の目を背に、私とナナちゃんは準備に取り掛かったのだった。

・・

Prrr....

ナナ「オンニ、電話ですけど…」

ナナちゃんと野菜を洗っていると、

私のスマホがなりだした。

差し出されたスマホを見ると、

”キムナムジュン”と表示されている。

それを見て、

あ、私再婚することこの人に言ってなかったな、

なんてことを思い出していた。

周りには部署の男どももいる。

電話、それも元旦那と会話をするのは気が引けたが、

曲がりなりにも彼は元夫だし

急用だったら悪いし、出ることにした。

「ナナちゃん、受信ボタン押してくれる？あ、スピーカーフォンで。」

いかんせん私は野菜を洗ってて両手がふさがっている。

急用じゃなかったら書け直そう。

そう思って、私は「いいんですか？」と聞き返す

ナナちゃんに、良いよ、と答え電話に出た。

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「もしもしー？ナムジュンさん？

　ちょっと今手が離せなくて、急用じゃないなら後でも良…」

言いかけた私に、今、一番聞かれたくないことを彼は叫んだ。

NM「A〜、どうして教えてくれなかったの？再婚！」

「ちょ、…え？一旦口塞いで…き、切るね！」

ああ、もう。元旦那よ、なんてことをしてくれるんだ。

困惑しているナナちゃんに「電話切って良いよ」、と声をかける。

どうしてこんな時に限って手が使えないんだ…。

しかし、電話を止めようとして伸ばされたナナちゃんの腕は、

JK「隠し事は良くないですよ、先輩。ねぇ、ナナちゃん？」

いたずらっぽい顔をした兎によってやんわりと止められてしまった。

…ジョングク氏の奴、どこが女と話したことねぇだよ。

普通に握ってんじゃないか。

そんな事考えてるうちに、

NM「しかもお相手！あのキムソクジンなんでしょ？」

楽しげな声が空虚に響いた。馬鹿。

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