売れ残りなんて言わないで (ページ42)

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いざ、部署旅行ページ42

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JN「なんていうキャンプ場だっけ？」

「ここだよ〜、ホタルの里？とかいうところ」

JN「そっか〜、…ってあ、パンが焼けた」

衝撃のプロポーズから1ヶ月後。

私達は今、ジンが一人暮らしをしていた

だだっ広いマンションで同棲している。

今日は、社員旅行の日。

(裏ミッション：ジョングク氏の恋愛成就)

今日は一泊して、明日の夕方までには戻る予定。

「いただきま〜す」

ベーコンエッグトーストを頬張る。

ジンが買うものはいちいち美味しいから、

太りそうで非常に怖い。

JN「うん、おいひい。おかわりしよっと」

朝っぱらからトースト3枚頬張る私の婚約者は、

どうしてこんなに細いのだろうか。

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高級生食パンを頬張る自分。

冷静に考えていると、

どうしてもジンに質問したくなった。

「ねぇ、私と婚約してよかったの？」

JN「なんで？」

「いや、もっと社長令嬢とかのほうが良かったかなって。」

JN「いやぁ、全然。言っとくけど、僕Aのこと誰よりも好きだからね」

真顔で返されて年甲斐もなくドキッとする。

先週、私達は”両家顔合わせ”を済ませ、

正式に婚約者となった。

そのとき義両親が積極的だったのが意外だった。

あ、いや反対してほしかったわけじゃないんだけどね。

ほら、こういうお話ってだいたい反対されるじゃん()

不思議がる私に、

”親父たちが結婚で苦労したからね、”

とジンはにっこり返してくれた。

どうやらお義母様もOL出身らしい。

それを聞いて、つくづく。

キム家って人間性が素晴らしいよな、と思った。

(ちなみにうちの両親は娘がキム財閥の嫁になることを手放しで喜んでいた。)

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「じゃ、いってきます」

JN「うん、行ってらっしゃい。寂しくなるね」

「来ればよかったのに」

JN「社員旅行でしょ、みんな気使わずに騒ぎたいはずだよ」

「…良い人。」

JN「よく言われる笑。…ほら、遅れちゃうよ。行ってらっしゃい」

玄関先で軽く会話をする。

「行ってきます…あ、記事出るの今日だよね？」

JN「うん、よろしく。じゃ、行ってらっしゃい」

記事、というのは私達の結婚記事のことだ。

一流ホテルの息子だし、(ジンいわく)イケメンで有名だったので、

記事になるのが決まったそう。

それと同時に、私も職場に伝えようと思ってるんだよね。

ま、つまり今日。

…

遅れちゃうよ、と急かされて、
暖かい眼差しと甘い空気を背に私は家を出発した。

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