売れ残りなんて言わないで (ページ34)

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連れがいますページ34

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Prrrrrrr....

部屋に、着信音が響き渡った。

私の音じゃないから、ジンの携帯ということになる。

出るか迷ってるジン。

「出ていいよ〜」

JN「ごめん」

申し訳無さそうに、受信ボタンを押している。

どうやら、仕事の話らしい。

JN「うん、あ、それは〇〇コーポレーションに…」

さっきまでの愉快な人とは打って変わって、

今はお仕事フェイス。

こんな時間も電話なんて大変だなぁ、とぼんやり考える。

そのあと５分くらいして、

JN「(ごめん)」

と私に合図をして、部屋から出ていってしまった。

一人、部屋の中。

別に気にすることもなく、

私は目の前にある日本酒と、鯛の昆布巻を食べる。

10分ほど経った頃だろうか、

遅いな、と思ってたらガラッと部屋のドアが空いた。

「あ、遅かったn…。え？」

そこには、ネクタイの緩みまくった

酔っぱらいのおっさんが立っている。

男「ねえ、君一人？」

酒の匂いを漂わせながら近づいてくるその人。

「ひ、ひとりじゃないです…」

そりゃそうでしょ。

こんな料亭に一人で来る方がおかしいっての。

思ってても、声には出せない。

「は、離れてください！誰か！誰か！」

大声を出すも、

ここは入り口から少し離れた奥の部屋。

店員さんに届く距離じゃない。

ねっとりとした視線を向けてくるおっさん。

男「ねえ、俺とイイコトしない？」

じりじり詰め寄ってくる。

「ほんと、やめてください！私彼氏いるんで…てか、もう30ですし。」

こういうときだけ30を盾にする私。

いや、彼氏もいないんだけどさ。

でも、いくらやめてと言っても距離は縮まるばかり。

男「30なんてまだまだだよ〜」

そんな言葉が聞こえたと同時に…。

唇に、生暖かい感触がした。

「ちょ、やめてください！」

必死に抵抗するも、がっしり腰を掴まれてしまった。

男「大丈夫だよ、怖がらないでね〜」

気持ち悪い声と方にかかる酒の匂いでくらくらする。

お願い、ジン…！戻ってきて。

願ってもなかなか現れないジン。

おっさんの手が私のスカートを脱がそうとしたときだった。

ぴしゃん、と大きな音が鳴って扉が開く。

JN「おいお前、俺の彼女に何すんだよ」

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