売れ残りなんて言わないで (ページ19)

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元旦那と電話　その2 ページ19

そんなこんなで、私達元夫婦はまた、電話をすることになった。

「お久しぶりで〜す」

NM「やっほ〜」

世の中にこんなにのほほんとした元夫婦があるだろうか。

挨拶もそこそこに、今日の婚活パーティーの話を始める。

NM「なにそれ、キムホテルってあの？」

「そうなんだよ、帰りは専属ドライバーが送ってくれた笑」

こんなかんじで今日あったことを話していく。

いやぁ、改めて話すと

今日一日、かなりいろんな事があったな、うん。

「それで、結局また会うことにしたの」

NM「おう、それは良かったね」

電話越しで本当に喜んでるのが伝わってくる。

良い人。

「まあ正直、友だちと会う感覚だけど。笑」

NM「ホテル息子のお友達、な笑」

ふふ、そう口に出して表現すると

余計おかしく聞こえるから不思議だ。

「あ、それからさあ。卵かけご飯を…」

これは話さなきゃ、と思って話を切り出した私。

一緒に笑い飛ばすつもりだったのに、

帰ってきたのは元旦那の真剣な声だった。

NM「まあでも、卵かけご飯って難しいよな」

…え、どこが？

ご飯に卵乗っけて醤油ぶっかけるだけじゃん？

どこに難しい要素があるの？

頭がねじれる。

一人で困惑している私に、元旦那は言った。

NM「だって俺も、割ろうとした卵潰しちゃったことあるもん」

力の入れ加減がわからないんだよね、

とぼさく元旦那に、私は慌ててフォロー。

「ま、まあそのぐらい誰だって一回くらいあるよね！うん！」

NM「いや、その後もう一回同じことしたんだよ」

この状況、さっきどこかで経験した気がするんだけど。

私の気の所為？

ああ、まじでデジャヴュ。

「じゃ。また電話しようね」

NM「おう、ジンさんと進展あったら連絡くれよな笑」

そのあとも私達は会話を楽しんで、

結局1時まで通話してしまった。

まあいいや、明日は土曜日。

そう考えて、

ベッドに身を沈める私なのだった。