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「見えるか焼け野原少女！」
「はい、ちゃんと村全体見えています。杏寿郎さんの情報によれば東方面に出現する可能性が高いんですよね。
それと、瞳原です」
「よもや！」
「なにがよもや！ですか」
半眼でツッコミつつも、視線は常に村へと向けている。
(相手が師匠だったら確実に殴り飛ばしてたわ)
ふぅ、と癸七子は息を吐く。
鬼の出現を待ち続けてもう5時間が経過している。
そう言えば、現れない日もあるとの証言があったから今日はハズレだろうか……
──と、その時だった。
村の東入口に鬼の気配の色が揺らめいた。
が、やはり姿が見えない。色だけがゆらゆら見えている。
(やはり透明化する鬼か！)
「見えました！やはり体を透明化する鬼です！
東入口でここから2時の方角！
“視覚共有”の呪符を掛けたいので急いでこちらへ来てくだっ──て杏寿郎さん!?」
「焼け野原少女はここで待機！」
「え、いやちょっ!」
ドンッ！
杏寿郎さんは地面から鳴らないような音を轟かせて鬼の元へ向かう。
(いや杏寿郎さんの目じゃ見えないからこっちに来いって言ってるじゃないですか！貴方その目で鬼を相手する気ですか!?)
「……いや、柱だからなにか秘策が……？」
はっとして、杏寿郎さんを見守る──が、鬼に気づくことないまま、鬼の横を通り過ぎた。
(いやないんかーい!!)
なんか、口の動きからして「よもやよもや！」とか連呼してるけど私の方が「よもや！」だよ！鬼もアイツ馬鹿だなみたいな色してるよ！
「うあああもうっ!!」
内心ツッコミながら半ば勢い任せに抜刀した。
──鏡の呼吸 参ノ型 飛鏡
ビュッ──と風を切って日輪刀が飛んでいく。
(私も鬼の色が見えるだけで頸がどの高さにあるか分からない……。
でも、鬼の居場所さえ知らせることができれば……)
「後は頼みましたよ、炎柱様」
そう呟いた癸七子の瞳には、投擲した日輪刀が鬼の色を貫く瞬間を映していた。
．
「よもやよもや！」
煉獄は癸七子から聞いた場所にたどり着いたが、全く鬼の姿が見えず素直に困っていた。
(これは焼け野原少女が言ってた支援を待つしかないな！)
しかし、支援とはなにか……と頭をひねらせていると──ドスッ！
どこからか飛んできた刀が空中に刺さるという不思議な光景が目の前で起こった。
「ぎゃぁ……！」
その空中から叫び声が生まれる。
(そこか！)
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雛月りな(プロフ) - 白黒虎さん» わあああありがとうございます！今日中に更新出来ると思うので楽しみにしててください！応援ありがとうございます！！ (2019年11月26日 12時) (
レス) id: 6c5cdc2389 (このIDを非表示/違反報告)
白黒虎 - 早く続きが読みたいですが、出来るまで待ちます！！頑張ってください！！！ (2019年11月26日 6時) (レス) id: 126a3885c8 (このIDを非表示/違反報告)
雛月りな(プロフ) - むいたん！さん» コそう言って頂けてすごく嬉しいですし、書く原動力になります！コツコツ更新できるように頑張ります。 (2019年11月24日 22時) (レス) id: 6c5cdc2389 (このIDを非表示/違反報告)
むいたん！ - 内容が濃くて凄く面白いです！次の更新楽しみにしています！♪ (2019年11月24日 10時) (レス) id: 9146c62b5e (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2019年10月3日 2時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛月りな | 作成日時：2019年9月29日 18時
