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40ページ目、残り10話。
あれ、もしかして、ＶＳ鬼舞辻の話が収まらない…(白目)
────
この前一緒におはぎ食べに行きませんかって誘ったら殴り飛ばしたくせに。
今更心配なんてやめてくださいよ。気味悪いです。
だから、そんな色、見せないでください。
そんな気持ちを込めて必死に微笑んでみせると、どう受けとったのか悲愴な色が見えた。
ヒュッと喉が鳴ったのが聞こえた。
「……お、いッ、ふざ、けんなッ……がはっ」
びちゃ、吐血した音を耳で拾う。
(呼吸も乱れてる……これ以上喋らせちゃだめだ。早く、早く治癒を)
「……て、てんけ、ぃ……っ」
声帯と唇に残っている力を集中させ、呪符を唱える。散乱する呪力を掻き集めて、練り上げる。
早く、早く、でも焦るな。呪符だけに意識を集中させろ。
くぅ、と奥歯を噛み締める。歯の隙間からたくさん息を吸って、上手く取り込めないぶんいつも以上に息を吸って肺に酸素を送る。その酸素が穴だらけの全身に回って、僅かばかり体温が上がった。
すると血の巡りが良くなって出血の速度が早まった。
構わずその状態をキープすると恐ろしい速度で命の火が燃え尽いていく──その寸前、癸七子は息を吐き出すと共に呪符を発動させた。
「“天、恵……万ッ癒……”!!」
最強の治癒の呪符。
全ての致命傷や失った腕、臓器、血すら全て治す、最強の治癒の呪符。
(なんとか、死ぬ前に発動できた……)
内心ほう、と安堵のため息を吐く。
同時、みるみるうちに意識が清明になって力が戻ってくる感覚が生じた──
．
「これは……」
完全復活を果たした癸七子は、即座に立ち上がって周囲を見渡すと、あまりの惨状に思わず口を手で覆った。
ぽつりぽつりとある血溜まり。一つひとつが血の気が引くほどの量だ。特に自分の足元にある血溜まりが1番酷い。
(これは……不死川さんが取り乱すのも無理もない)
血以外にも血の気が引くようなものがあるが、口にするのは止めておこう。
それより目の前の闘いに集中だ。
深呼吸をして刀を構える。と、そこへ義勇さん、杏寿郎さん、悲鳴嶼さんが駆けつけた。
3人とも背を向けて、守るように取り囲む。
「……！皆さん！」
「テメェ、紛らわしいことしてんじゃねぇ」
「不死川さん！」
遅れて、不死川さんも到着。3人の柱よりも前に立ち、背を向けたまま静かな声でそう言い放った。
(紛らわしいこと……って、微笑んでみせたときか)
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雛月りな(プロフ) - 白黒虎さん» わあああありがとうございます！今日中に更新出来ると思うので楽しみにしててください！応援ありがとうございます！！ (2019年11月26日 12時) (
レス) id: 6c5cdc2389 (このIDを非表示/違反報告)
白黒虎 - 早く続きが読みたいですが、出来るまで待ちます！！頑張ってください！！！ (2019年11月26日 6時) (レス) id: 126a3885c8 (このIDを非表示/違反報告)
雛月りな(プロフ) - むいたん！さん» コそう言って頂けてすごく嬉しいですし、書く原動力になります！コツコツ更新できるように頑張ります。 (2019年11月24日 22時) (レス) id: 6c5cdc2389 (このIDを非表示/違反報告)
むいたん！ - 内容が濃くて凄く面白いです！次の更新楽しみにしています！♪ (2019年11月24日 10時) (レス) id: 9146c62b5e (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2019年10月3日 2時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛月りな | 作成日時：2019年9月29日 18時
