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とは言え、他1人はキャーキャーと頬を赤らめて桃色の悲鳴を上げ、もう1人は興味無さそうに空を見ていたが。


と、そこでおかっぱ頭の少女が声を上げた。


「お館様のお成りです」

その言葉で柱たちは意識を切り替え、寸分乱れぬ動きで即座に整列し一斉に頭を下げる。

「え、え」

このように毎回整列しているとは知らなかった癸七子は遅れて義勇の隣で片膝をついた。

数秒後、奥の(ふすま)が開かれ、お館様が姿を現す。

「おはよう、私の可愛い剣士(こども)たち。今日は少し天気が暗いね。曇り空なのかな」

「お館様におかれましては御壮健で何よりです!益々のご多幸を切にお祈り申し上げます!」

蜜璃が頬を赤らめながら挨拶をする。

お館様は微笑みで返し、ゆったりとした口調で言葉を紡いだ。


「今日集まってもらったのは癸七子が君たちにお願いがあると申し出があったからなんだ。

癸七子、こっちへおいで」


『──!?』

「はい」

柱達が一斉に驚きの色を放つなか、癸七子は(おごそ)かな声で返事をしてお館様の横に座った。

その姿はさきほど子犬のように義勇に懐いていた者とは思えないほど凛々しく、もはや剣呑たる雰囲気すら漂わせている。

(……どうやら、かなり折り入った(・・・・・)お願いのようですね)

そう思っているのはしのぶだけではないだろう。

柱一同、特に継子として接した者は神妙な面持ちで癸七子を見つめていた。

癸七子は真剣な表情を向けてくる柱を見回して、小さく深呼吸してから言葉を発した。


「今日柱の皆様に集まっていただいたのは──鬼舞辻(・・・)との戦いへの協力を仰ぐためです」



その、瞬間。

ドッ!と音を立ててこの場一帯の空気が重くなったのを肌で感じた。

音はもちろん幻聴だ。だが、そう表現せざるを得ないほど柱の気配が異様な変わりを見せた。

(いやこれもはや異()だよ。人が放てる気配じゃないって)


「……前に、私は次に鬼舞辻が現れる場所を知っている、そう言いましたがそれをお伝えします。

日時は約6日後の20時頃、場所は浅草。──そこに鬼舞辻が現れます。

理由はやはり話せませんが、確かな情報です。そして、私が奴の行方を知っているのは今回が最期……つまり、」


「つまり鬼舞辻から先手が取れる唯一の好機ってことか。こりゃあ派手なお願い(・・・)だな。派手派手だぜ」

宇髄の言葉にこくりと頷き、言葉を続けた。

。→←。弐拾弐.動き出す



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雛月りな(プロフ) - 白黒虎さん» わあああありがとうございます!今日中に更新出来ると思うので楽しみにしててください!応援ありがとうございます!! (2019年11月26日 12時) (レス) id: 6c5cdc2389 (このIDを非表示/違反報告)
白黒虎 - 早く続きが読みたいですが、出来るまで待ちます!!頑張ってください!!! (2019年11月26日 6時) (レス) id: 126a3885c8 (このIDを非表示/違反報告)
雛月りな(プロフ) - むいたん!さん» コそう言って頂けてすごく嬉しいですし、書く原動力になります!コツコツ更新できるように頑張ります。 (2019年11月24日 22時) (レス) id: 6c5cdc2389 (このIDを非表示/違反報告)
むいたん! - 内容が濃くて凄く面白いです!次の更新楽しみにしています!♪ (2019年11月24日 10時) (レス) id: 9146c62b5e (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが楽しみです!頑張ってください! (2019年10月3日 2時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雛月りな | 作成日時:2019年9月29日 18時

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