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ページ25

「それを義勇さんに大至急届けろ!!急げ!!!」
「キッ!」

鋭くひと鳴きすると、旋回して全速力で飛んでいった。

(早く……早く届けてくれ!もう時間が無い!!)

「……ックソ!」

呪詛のような声が更地になった山に木霊した。








「あら、雪が降ってきましたね」

「……」


「あらあの鳥……冨岡さん冨岡さん、どうやらまたお仕事ですよ。今日はやけに多いですね。冨岡さんもそう思いません?」

「……」

「もうつれないですねえ。折角同じ任務なんですから仲良くしましょうよ」

そう言って義勇の腕をつんつんしている者は柱の一人、蟲柱・胡蝶しのぶ。

同じく柱の一人、水柱・冨岡義勇と二人で日中警備に当たっていた。

義勇は無言で上空を見つめる。

その視線の先には、日中活動している鬼の位置を鬼殺隊に教えている〈影の導き手〉――その伝令鳥のハヤブサ。

〈影の導き手〉の連絡手段は他にもあるが、二人も度々ハヤブサにお世話になっていた。

しかし、今日はなんだか様子が違った。

「あら?」

しのぶがそれに気づいて首を傾げる。

いつもはなにも持っていないのに、嘴に手紙を咥えている。

ハヤブサは2人の元に急降下すると、その手紙を義勇に向けて差し出した。
その手紙には、『冨岡義勇殿』と書かれていた。

「冨岡さん宛てのようですね、〈影の導き手〉さんからでしょうか」

「……」

義勇は無言で嘴から手紙を抜いて、中身を開く。
横からしのぶが覗こうとすると、サッと隠すように体の向きを変える。

それを何回か続けて、しのぶが折れた。

「冗談ですよ。安心して見てください」

「……」

ちょっとムスッとした顔を見せてから、手紙に視線を移し……

「……!疾風!案内しろ!!」

「え、疾風?誰ですそれ……冨岡さん?どこ行くんです?冨岡さーん」

読み終えた瞬間、走り出した。

「全くもう。だから嫌われるんですよ…………あら?」

取り残されたしのぶは理由なく走り去って言った義勇に対してため息を吐き、ふと地面に落ちていた紙を見つけた。

手に拾って見れば、義勇宛ての手紙だった。

あらあら義勇さん、ダメですよ。大事なものを落としたりしては。と微笑みつつ、ちゃっかり目を通す。


――目を通して、義勇がなぜあのような行動をとったのか理解した。


「これは……!」


驚愕の声を上げしのぶは顔を険しくさせると、すぐさまその手紙を閉じ自分の鎹鴉を呼んだ。

「これを大至急お館様へ。私も遅れて参上しますと伝えてください」

。→←。



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設定タグ:鬼滅の刃 , 転生   
作品ジャンル:アニメ
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雛月りな(プロフ) - 華さん» コメありがとうございます!自分でもこんなに手の込んだ展開が書けるとは思っていませんでした笑。(こっからネタバレかも→)まだ伏線回収がなっていないものがあるので楽しみにしていてくださいね!…皆さんが受け入れてくれる内容かは不安があるんですけど、アハハ (2019年8月17日 10時) (レス) id: e209b0612b (このIDを非表示/違反報告)
雛月りな(プロフ) - noiseーノイズさん» 主人公ちゃん可愛い雰囲気出てましたか!?いつも「口調悪い……もっと可愛くしたい……」と思いながら書いていたので、noise-ノイズさん(名前合ってますか?)のコメント嬉しさ半分と驚き半分で読ませて頂きました!バトル楽しんで頂けて良かったです!! (2019年8月17日 10時) (レス) id: e209b0612b (このIDを非表示/違反報告)
雛月りな(プロフ) - ひにゃたこさん» ありがとうございます!これからも神でいられるように頑張ります笑。嬉しいコメントありがとうございます!! (2019年8月17日 10時) (レス) id: e209b0612b (このIDを非表示/違反報告)
- 凄いしか出てきません!!とても面白い展開で、ワクワクしながら見させて頂きました!!大好きです!!これからも頑張って下さい!!応援してます!! (2019年8月17日 3時) (レス) id: 2aa6dd9a8d (このIDを非表示/違反報告)
noiseーノイズ(プロフ) - よ、読みやすいっ.....!主人公ちゃん口調とか可愛い雰囲気を感じるのに物語はすっごいバトルですね!いやぁー読んでて楽しいです!更新頑張ってください! (2019年8月17日 1時) (レス) id: c4f6a2aaa5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雛月りな | 作成日時:2019年8月5日 18時

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