【鬼滅の刃】転生したので暗躍しようと思います

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い、一体私の身になにが…(震)
――――

いかに今の私が愚かだったのか気付かされ、ポロポロ涙が湧いてきた。

義勇さんの叱責が聞こえる。

泣くな、って怒ってくれている。

そうだ。

それは今することじゃない。

泣くな、取り乱すな、冷静になれ。

まだ間に合うかもしれない――自分が言った可能性を自分で潰すな、繋げろ。可能性を託すんだ。

「……っ、」

ギリ、っと唇を噛む。

(……今、あの家族のためにできること――)

それは、まず落ち着くことだ。

落ち着いて、冷静にこの状況を把握して、最善の答えを出すこと。

「……すー、はー……すー、はー……」

深呼吸をする。
毎回行ってきたルーティン。
いくらか思考にモヤが消えてクリアになる。

でも、完全ではない。
過度な疲労が蓄積しているからだ。
自分が未熟で体調管理を怠ったせいだ。

(不甲斐ない……。でも、それでもできることはまだある……)

体に力を入れて、立ち上がる。
うまく力が入らずふらつく。

(あ……)


倒れそうになるのを、義勇さんが腕を掴んで止めてくれた。

そのまま義勇さんの方に引っ張っられて、胸に収まる。

予想外な彼の行動に目を丸くさせた。

仄かに優しい香りが、鼻孔をくすぐる。

「ぎ、ゆー、さ……」

「少し寝ろ。そんな状態のお前に従うつもりは無い」

「で、でも時間が……」

「寝た方がよっぽど時間の短縮だ」

厳しい言葉。

ドスドスと言葉の矢で心を抉られる。

でも、今はそれが嬉しかった。

本気で、私を信じようとしてくれている。

本気で、あの家族を救おうと思ってくれている。

それが、ひしひしと伝わってきた。

(義勇さん……)

ああ、義勇さん。

物語で、あの家族の元へ駆け付けたのがあなたで良かった。

あなたが私を窘(たしな)めてくれたから、冷静になれた。

まだ間に合う可能性を繋ぐことが出来る。

それをあなたに託します、義勇さん。

どうか、あの家族を救って――――



．



「……ん、……ぁれ、わたし……」

「起きたか」

「……？」

起きた？

……私、いつの間にか寝てたんだ。

寝たのなんて何日ぶりだろう、いつも寝る代わりに気絶だったから……久々だ。

というより、寝ようと思っても寝れなかったのに……

「私、どのくらい寝てましたか……？」

「30分ほどだ。気分はどうだ」

「……大分良いです。体力も回復してますし、頭もすっきりしてます……すごく気分がいいです」

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