単細胞の幼馴染は疲れます。２ 【ハイキュー!!】

感涙 ページ11

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西谷さん、という先輩に挨拶した翔陽は“ほらAも！”とか言って西谷さんの前に突き出した

他人事だと思って……
急に求婚してきた人の前に突き出すとか翔陽の薄情者。

…けど前に出された以上、何もしないというのは変だろうし翔陽が許さないだろうし

仕方がないから首だけﾍﾟｺｯと下げて軽く会釈をしたら顔を紅くしながらジャンプし始めた



西谷「うおおぉぉ大地さん！そこの白銀って女子、新しく入ったマネージャーッスか！？」

澤村「いや、白銀は見学に来てるだけでマネージャーじゃない。
……そんなに白銀が気になるか？」

西谷「はい！第一印象から決めました！
俺、白銀と結婚します！！」

菅原「いくらなんでも即決しすぎだろ」

田中「くっ、ノヤっさん…！男だぜ…！」


結婚するなんて言ってないし。
話が盛りあがってるところ悪いけど、言われた通り挨拶はしたので早足に翔陽の背中に戻る

どこか翔陽に近しい何かを感じながら、この人も苦手な人だと判断した私は遠目でその人を見るけど…

本当にこの人が烏野の守護神なのかな。暴風神じゃなくて…？


『…烏野唯一の天才選手ってあの人かな…』

日向「こ、この人もしかすると、お……お…」

『お…？』


袖を引っ張って問いかけるけど、翔陽は目を見開いて西谷さんを指差すとﾌﾟﾙﾌﾟﾙ震えだした

震えてる翔陽に“お”の言葉の先を聞き返すと、翔陽はゴクリと喉を鳴らし一言


日向「…俺より小さい……！！？」

西谷「あ゛あ！？てめぇ今なんつったゴラァ！！」


頭にｷﾞｬｰﾝｯと雷が落ちたように叫ぶ翔陽

それが西谷さんの地雷を華麗に踏み抜いたらしく、西谷さんは拳を握りながら飛びかかりかけた

田中さんが“まぁまぁ”と宥めてくれなかったら今頃どうなっていたことか

西谷さんの剣幕に“ごめんなさいｯ！”と後退りながら謝る翔陽は、“あのっ”と言葉を続ける



日向「身長…何センチ……ですか…」

西谷「アァ！？159cmだ！！！」


ドォーン！と堂々と答える西谷さんに衝撃を受ける翔陽

信じられないとでもいう顔でフラフラと西谷さんの目の前に行くと自分と西谷さんを見比べて涙を流した


日向「うっ…俺っ…高校の部活入って初めて人を見下ろしましたっっ…！」

西谷「大して見下ろしてもねえだろ泣いて喜ぶな！！」


排球部に入って初めて見る150cm代に泣いて喜ぶ162cm
先輩相手に遠慮もなく地雷を踏み抜いては西谷さんに怒鳴られた

これを素でやってるんだから恐ろしい…

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